経済

ユーラシア・グループの「世界10大リスク」発表について解説します

ユーラシア・グループ(Eurasia Group)は、地政学的リスク分析を専門とするコンサルティング会社のさきがけとして有名なシンクタンクで、毎年年初に世界10大リスクを発表していて、その内容は全世界の政治や経済の関係者たちが注目しています。






年ごとに比較するために過去の10大リスクから時系列に追いかけてみましょう

2016年10大リスク


1. 同盟の空洞化
2. 閉ざされた欧州
3. 中国の存在感
4. 「イスラム国」と支援者
5. サウジアラビア
6. 科学技術者の興隆
7. 予想できない指導者達
8. ブラジル
9. 十分でない選挙
10. トルコ

2017年10大リスク


1. わが道を行くアメリカ
2. 中国の過剰反応
3. 弱体化するメルケル
4. 改革の欠如 新興国などで構造改革進展なし
5. テクノロジーと中東
6. 中央銀行の政治化
7. ホワイトハウス対シリコンバレー
8. トルコ
9. 北朝鮮
10. 南アフリカ

でした。そしていよいよ今年です。

2018年10大リスク


1. 中国は真空状態を愛す(米国不在の間隙:真空状態をついて中国の影響拡大)
2. 偶発的なアクシデント
3. 世界的なテクノロジーの冷戦
4. メキシコ
5. 米・イラン関係
6. 組織・機関の衰え
7. 保護主義2.0
8. 英国
9. 南アジアの政治
10. アフリカの安全


2018年は国際的に中国の影響力が強まるとみられている





中国は広域経済圏構想「一帯一路」やインフラ投資などを通じて、関係国への影響力を強めると予測、存在感の低下する米国の間隙(= 真空状態)を突くように中国が台頭する状況を、ユーラシア・グループのイアン・ブレマー社長は「中国は真空状態を愛す」と独特の表現で評しました。

トランプ大統領が登場したことと中国が世界的に台頭してくるタイミング、これは何かあるのでしょうか。

はたして歴史の偶然なのでしょうか。

地球上におけるトランプ大統領の誕生は、全世界の内なる闇を表にしたような気がして仕方がありません。

保護主義政策は、アメリカからヨーロッパへと広がっているようです

欧米という今までの世界の牽引国が内向き政策をとっている間に中国の世界戦略が進められる、まさに

世界のリーダーを放棄し自国保護主義に徹するアメリカ

世界の中心、リーダーに一気に駆け上ろうとしている中国


という構図が、2018年以降の世界的テーマになりそうです。


テクノロジー面でも中国の技術力は高まっている





テクノロジー面でもAIやスーパーコンピューターの分野で中国の技術力が高まり、IT技術を独占してきた米国とのあつれきが強まると指摘しています。

なにせ中国のネット決済人口は5億人ですからね。

世界スタンダード獲得争いということで、これを制したほうが世界のリーダーになれるということでしょう。

2位の「偶発的なアクシデント」に関しては、欧米など先進国の影響力が弱まっていることから、北朝鮮やシリアなどで国際的な紛争が起きるリスクが高まっていると指摘しています。

北朝鮮問題に関しても、中国が大きな鍵を握っています

2016年からの10大リスクを見てくれば、中国がその中心にいることがはっきりとわかると思います。その存在感が年を追うごとに強くなってきています。

経済的にもいずれ中国はGDPで米国を抜くことでしょう。

アフリカでの中国マネーの勢いは止まらず、一帯一路政策は、まさに中国マネーが世界を制圧する政策と言えます。


日本企業に関係が深い項目も



日本企業に関係が深い項目として、4位に「メキシコ」が挙げられました。

2018年に予定される大統領選で反米を掲げる候補が当選すれば、外資導入など従来の経済重視路線が変更を迫られ、進出する日本企業も影響を受けかねないと指摘しています。

米国とのNAFTA交渉の進展具合で、万が一、米国が離脱することになれば、メキシコ・ペソは暴落です

その際、米国は返す刀で、日本にFTAを迫って来ることも予想されます。これは大きな円高要因となります

5位には核合意を巡って関係悪化が進む「米国・イラン関係」を、8位に欧州連合(EU)離脱の実質的な交渉期限が迫る「英国」などを挙げました。

イランの反政府デモは、中東の原油価格にも影響を及ぼしています。

中東で気になるのは、やはり、トランプ大統領によるイスラエルの首都としてエルサレムを容認するという発言です。

イスラエルとイラン、米国のからみ、2016年のリスクに挙げられたサウジアラビア、2017年のリスクに挙げられたトルコ、中東をめぐるリスクは、今後拡大する危険性を秘めているといえるのかもしれませんね。

中国の存在感、それはアジアにおいても、それこそ貿易面で欧州やオセアニアにおいても、そしてインフラ投資でのアフリカにおいて、つまりは全世界において強まってくる、その第一歩が2018年という年ではないでしょうか。(執筆者:原 彰宏)

2018年異常干支「戊戌(つちのえいぬ)」は今までの流れが変化する年です

異常干支とはなにか…

干支(えと)」というのは、「十干(じっかん)」と「十二支(じゅうにし)」を組み合わせた60種類の事です。

「十干」は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の十種類を言い、四季や方位を表すのに使われてきました。「十二支」は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の十二種類で、時刻や月、季節、方角を表すのに使われてきました。

それぞれを年、月、日、時にあてはめ、占いに使ったりしています。

異常干支は上記の60種類中13種類(甲戌・乙亥・戊戌・庚子・辛亥・丁巳・辛巳・壬午・丙戌・丁亥・戊子・癸巳・己亥)あり、それに当てはまると、精神面や性格に偏りがあったり、生き方に特異性が現れたりすると言われています。

2018年は「戊戌(つちのえいぬ)」


戊(つちのえ)は「土」の性質、戌(いぬ)も土の性質で、同じ性質の組み合わせになることを「比和」と言います。

比和は「勢いが増す」と言われています。今回は土の性質が組み合わさって、土の勢いを増していると言えますよね。

土の性質とは、「万物を育成し保護する性質」とあります。さらに、「四季の移り変わりの象徴」になります。

「土」はそれぞれの季節の変わり目を表すことになっています。つまり、2018年は、今までの流れが変わる変化の年になりやすいということです。

だから、ここまで上昇相場を作ってきた株やビットコインは大きく反転するのではないかということもありえるかもしれません。あくまでも干支からの話ですけどね。

60年前の「戊戌(つちのえいぬ)」を振り返る


さて「変化」のヒントを得るために、60年前の「戊戌(つちのえいぬ)」の年を見てみましょう。

1958年、この年に今回取り壊した国立競技場ができました。今の天皇が婚約したのもこの年です。いまはお孫さんの眞子様がちょうど婚約の時期であり、天皇の生前退位の話もあります。何かの因縁でしょうかね。

60年前と今との共通点を探してみましたが、異常干支ということで、大きな変化が生まれる年と考えれば、天皇家にはじめて民間から選ばれた皇太子妃がやってくるというのは、これは大きな変化といえるでしょう。

当時の世界一の高さ(333メートル)の東京タワーができたのも60年前の出来事です。これも時代の変化の象徴でしたね。

テレビ受信契約数は100万台を突破したのがこの年でラジオに代わって、テレビの時代の幕開けでした。熊本と鹿児島にテレビ局ができて、日本縦断テレビ網が完成したのもこの年です。

インフレが懸念されていた1万円札がついにこの年に発行されました。聖徳太子像の1万円札です。いまは暗号通貨(仮想通貨)が誕生しました。どちらも大きな変化の象徴は言えないでしょうか。

自民党と社会党の二大政党になってから、はじめての選挙が行われ自民党が大勝、投票率は戦後最高の77%でした。60年前の政権は、今の安倍政権の祖父にあたる岸信介政権でした。

1958年の下期から1961年の下期にかけてを、岩戸景気と言います。好景気に入っていった年が1958年です。

さらに60年さかのぼる1898年


時は明治31年、この年も政治的には大きな出来事がありました。

6月に大隈重信内閣が成立しました。大隈内閣は、それまでの藩閥政治から、日本で最初の政党内閣(隈板内閣)への大きな変化と言えますね。

60年前を振り返り、さらにその前の120年前を振り返っても、「戊戌(つちのえいぬ)」の年は、政治的な大きな節目であり、社会面でも大きな変化が見られました。

今年は、この「変化」という着目点から何が想像されるかを検証してみましょう。その変化の象徴として「AIが変える社会」、「雇用のあり方が変わる」のター間をあげてみました。



AIが変える価値観

AI(artificial intelligence)が社会を変える、これは間違いのないことで、AIが社会構造そのものを変えることは容易に想像されます。

かつてAI導入により将来なくなる職業があるということが話題になりました。2014年の雑誌記事に、オックスフォード大学調査によるが10年後になくなる職業が掲載されています。


≪画像元:現代ビジネス


身近な話題で、スポーツの審判がいなくなります。

東京オリンピックから、体操競技の採点をAIが行うようになるようです。カナダで開催された「第47回世界体操競技選手権大会」(2017年10月2日~8日)でデータを集め、実際の競技採点にAIウィ尾活用することで誤診を防ぐようにする取り組みがあります。

体操の採点競技以外にも、他のスポーツにおいても、人間が行う審判にとってかわってAIがジャッジする場面が見られるかもしれません。

AIにより職業が淘汰されるということではブルーカラーの業種をイメージするでしょうが、ホワイトカラーの職業もなくなると言われています。

例えば、AI税理士を使いこなせない会計士、AIパラリーガルを使いこなせない弁護士は消えていくと言われています。そもそも会計士や税理士そのものがAIに取って代わられるかもしれません。

AIは記憶力に優れています。当たり前ですけどね。過去の膨大な判例を記憶させれば、過去の判例に基づいた判断が瞬時に下せるようになるのではないでしょうか。

事務的処理やルーティーン作業は、断然AIのほうに分があります。

シンギュラリティを超える




またAIには自己学習能力があり、ある程度の基礎データを入れるだけで、応用力を身につけるようになり、さまざまなケースを自己想定して解決する能力を養うことができます。

ディープラーニング(deep learning)と呼ばれるもので、いまやAIがチェスや囲碁名人に勝つ時代になっているのです。

シンギュラリティ(Singularity:技術的特異点)を超えることが注目されています。

それは人間の能力を超えることを意味しますが、すでにAIはこのシンギュラリティを超えているのではないでしょうか。

職業という観点から考えると、もう人間でなければならない職業は限られてきます。今までの働き方の考えを大きく変える必要があります。

AIは人間の職業を奪うことは当然と言えるでしょう。新しい職業の分野が生まれることもありますが、雇用は奪われるということは確かのことだと思います。

AIは効率化を図り、生産コストを削減します。生産コストに人件費も入ってくるのです。

流通にも革命




AIは流通革命を起こすといわれています。

3Dプリンターで安価で簡単に物を作ることができるようになり、生活に使うだけのものなら、材料やブランドにこだわらなければすぐに調達することができます。

ポータブル3Dプリンターがあれば、わざわざ買いに行かなくてもその場で必要なものを手にすることができます。

お花見をしていてフォークが足りなければ、わざわざ買いに行かなくても、ポータブル3Dプリンターでその場で作ってしまうことができます。

まさに流通革命です。製造過程から販売に載せるというプロセスがいらなくなるのです。

さらに自分だけのオリジナルのものを安く作ることができます。

例えば靴、自分の足にぴったりなものができます。足そのものをプリントすれば、自分だけにぴったりの靴を瞬時に作ることができます。

25cmの次が25.5cmである必要はないのです。私達が靴に合わせるのではなく、靴が私達の足に合わせるのが普通になってきます。

服も同じです。ZOZOSUITがそうですね。

ZOZOTOWNが無料で配布、それを着るだけで体のサイズが細部まで測定でき、自分にぴったりの服を注文することができます。

ネットで服を買う際に心配になる「サイズが合わない」ということがなくなります。安い通販で、自分にぴったりの者が買えるのです。

靴にしても服にしても、サイズという概念が大きく変わります。サイズという概念がなくなると言っても過言ではないでしょう。

これは一言で言えば、オンリーワン商品が安価で大量生産できるようになるのです。オンリーワン商品は高いという概念が吹っ飛ぶわけです。

このZOZOTOWNの戦略は見事ですね。

ZOZOSUITで体のサイズを測ることで、ZOZOTOWN基準を作ることができます。他社もZOZOTOWNのサイジングを活用することになるわけですから、相当優位性を保つことができますね。

この流通革命と呼ばれる現象一つをとっても、社会が大きく変わることは想像できると思います。

AIが見せる社会はどんなものなのでしょう。

金融機関の現場も大きく様変わりするでしょう。カウンター業務はどうなっているのでしょうね。

記憶力の良いAIは、過去のデータから未来を予想し、最適な資産運用ポートフォリオを提供してくれることでしょう。

すでにマーケットの世界では、AIがプレイヤーの中心になっています。

裁量とレーダーと呼ばれる、自動売買システムに頼らない手法では、AIが何を思っているか、AIならどう動くかということを読むことが重要になってきています。マーケット心理はAIの行動を読むことになっているのです。

医療現場においてもにも、基礎データ(バイタル)を機械が読み取り、ビッグデータに保管。さらにいくつかの治療オプションを提供、医者は患者のコンサルタントとなります。

定期的バイタルチェックにより、AIが予防措置を提案してくれます。

いろんな業界で例を出したらたくさん出てきますね。さまざまな業界がAIで大きく変わることが想像されますね。

AIは物事の効率化を図るものだと言えます。効率化によって価値を生む、あるいは価値を最大化すると言えます。

AIを語る上で重要なのは、物理的になくなるものもそうですが、その根底にある価値観が変わるということです。


では価値とは何か…

これを語る上では、お金に換算できる性質の価値と、精神的なよりどころとなる価値が対比されることが多いです。

AIを語る場面で必ず登場する筑波大学の落合陽一氏や実業家の堀江貴文氏によれば、AIはこの両方の価値を変えると、対談番組で語っていました。

価値が変わるということは、いままで常識としていたことが否定されることもあります。そういう意味では社会のあり方が根本から変わっていくことになります。

この価値の話は哲学の分野も巻き込み、話が広がってきますので、ここではAIがもたらす働き方の変化にフォーカスしたいと思います。

間違いなくAIは今までの仕事を奪うことになります。職業が淘汰されればお金の稼ぎ方も変わってきます。

賃金を得るということが、それは労働を提供することで賃金を得るという概念から、付加価値を提供することで対価を得るという概念に変わると思われます。

おそらく単純労働と付加価値提供では、賃金の格差が大きく出てくることでしょう。

単純労働は時間を売ること、時間を提供することで対価を得るのですが、時間そのものに価値を見出すのでなく、質、知恵を売る、付加価値を生み出すアイデアを提供することで対価を得るという概念に変わってくると思います。

ブラック企業を語る上でどうしても労働時間にこだわっていますが、おそらくこれからは働く時間の長さではなく、提供できる成果物の質が問われるのだと思います。

ちょっと複雑ですが、これは教育にもかかわることでしょう。

今までの道徳中心の教育から発想の転換のできる教育を行うことが求められそうです。もちろん道徳も大事で、AI社会にこそ、哲学は重要なものになってくると思われます。

その社会業態変化の元年が、2018年ではないでしょうか。


労働基準法が変わります…



これは実際に法律自体が変わることが決定したという話ではありません。

2018年、大きくサラリーパーソンの副業を認められることになります。その流れが加速しそうです。

実際に、本業を持ちながら異業種などで働く副業を認める企業が増えています。人材育成の一環として、コニカミノルタやソフトバンク、ディー・エヌ・エー(DeNA)が相次ぎ容認し始めました。

コニカミノルタは1日に人事制度を改め、副業を認めるようにしました。本業との相乗効果などを見極めて容認するかを判断するようです。

ソフトバンクは11月、全社員約1万7000人を対象に副業を認めました。すでに約100人がプログラミングやセミナー講師など専門技術を生かせる副業を持っています。

「副業解禁」をきっかけに働く環境が変わる


DeNAは10月から約30人の社員の副業を認めています。

中国レノボ・グループ日本法人は業務に支障を与えない条件で、約2000人の社員に副業を推奨しています。

各社は、社員が本業だけでは難しい経験や人脈を副業を通じて得ることで、技能を高めたり、士気向上につなげたりする効果を期待していると報じています。

人材の流動性が海外に比べて低い水準にとどまるなか、副業を通じて働く人の能力を十分に引き出すことが、日本経済や企業にとって人材の有効活用につながります。

賃金が伸び悩むなか、副業は働く人の収入増のメリットもあります。シニア層が定年後のライフプランを立てるうえで副業を活用する例も増えそうです。

欧米では副業が定着しています。米国では労働力人口の3割にあたる約4400万人が主な仕事とは別にフリーランスとしての収入源を持っています。

まだ多くの企業が長時間労働の助長や情報漏洩を懸念し、就業規則で副業を禁止しています。

現在の勤労管理のルールは、副業を前提にしていません。労働基準法では、複数の企業で働く場合にはすべての労働時間を合算するのが前提となっています。

複数の企業で法定時間を超えて働くと、副業先の企業が残業代を負担するとの解釈があるようです。

厚生労働省は2018年にも副業がしやすいように、勤労管理ルールの見直しに入るようです。

ただこの話、表向きのきれいな部分だけを理解してはいけないと思います。

私は常々サラリーパーソンにこそ投資は必要だと訴えてきました。それは社会保障制度の疲弊が前提にあります。

サラリーパーソンは、投資やネットワーク以外に、自分達の能力でお金を得る手段を手にすることができるようになります。サラリーパーソンの知識・知恵の価値化です。これはすばらしいことです。

これでサラリーパーソンの確定申告も増えそうです。

あくまでも私見ですが、これは裏を返せば、国や社会、会社に頼るなということで、自分の老後は自分で何とかしろというメッセージでもあると思います。

給与アップは望めないので自分達で何とかしてというメッセージともとれます。社会保障はこれから縮小するから自分達で何とかしてという解釈もできます。

そのために会社だけの収入に縛らないという事ではないでしょうか。これも一種の「働き方改革」ですよね。

私はそれでいいと思います。国に民間企業の給料アップをさせること自体が無理なのです。

真の意味での自助努力時代、ここから大きく国民間に、将来設計の意識が高いか低いかで格差が生まれてきます。自分の価値を高めるという意識の違いもあるでしょう。

副業でより自分の培ったノウハウを生かそうとするかどうかと考えるかどうかです。

今まで国や会社の恩恵を待津だけの制度依存体質からの脱却が求められているような気がします。まさに異常干支の年において意識の変化を迫られているのではないでしょうか。

ただ自分の力ではどうすることもできない弱者となっている人は救うべきです。手を差し伸べるべきです。セーフティーネットは拡充すべきです。

それは今に始まったことではなく永遠のテーマであり、そこには税金を投じてしかるべきだと思います。

労働環境の変化は、副業の話だけでなく、労働特区では試行されていますが、金銭により解雇ができる解雇規制の緩和がすすめられてくると思います。

海外企業にとっての日本進出の弊害は、高い法人税率と雇用問題です。

雇用問題とは、一旦従業員を雇い入れたら会社都合で解雇できないこと、さらに一旦決めた給与は、従業員の不都合になるようであれば下げられないということです。

株価が大きく上昇しているにも拘らず、従業員の給料が上がらないのはこのためだと考えられます。

日本が広く海外企業を受け入れ、世界のビジネス拠点になるためには、従来の雇用形態を変えなければなりません。ここでも労働基準法の改正が必要になってきます。


2018年は大きな労働環境変化の最初の一歩となる年に

労働のあり方が大きく変わります。それは賃金を得る考え方や、雇用のあり方など、2018年は、大きな労働環境変化の最初の一歩となる年になりそうな気がします。

そういえば2018年は、明治維新からちょうど150年目に当たる年になりますね…。(執筆者:原 彰宏)

銀行口座があるだけで手数料が発生する「口座維持手数料」 私たちが今、すぐにするべきことは?

「マイナス金利」政策



日銀の「マイナス金利」政策の影響が、庶民の口座にも出てきました。

日銀は、銀行から国債を買い取った代わりに銀行にお金を流す金融緩和を行なっています

しかし流したお金が企業などの融資にあまり回されず、日銀の当座預金口座にブタ積みにされていることに業を煮やし、預けるお金が一定量以上になると金利をマイナスにする「マイナス金利政策」を取っています

黒田日銀総裁は
「私たちが銀行に預けるお金はマイナスはならない」
と、明言し、みずほ銀行や三井住友銀行が日銀にお金を預けた場合のみ「マイナス金利政策」を行なっております


庶民の口座には影響ない?

黒田日銀総裁は庶民の口座に「マイナス金利政策」はしておりません。

しかし、お金を預けている口座から「口座維持手数料」を取ることを検討し始めています。

みずほ・三井住友・三菱東京UFJといったメガバンクを始めとした多くの銀行が、具体的に「口座維持手数料」の導入を検討し始めているのです。

明らかに、
日銀の「マイナス金利」政策の影響が、庶民の口座にも出てきている
ということです。

銀行が「口座維持手数料」を取ることになると、100万円預けても10円の利息しかつかないのに、年間数千円の手数料を取られる可能性があり、実質的にはマイナス金利となってしまう可能が性あります。

「口座維持手数料」とは


欧米では徴収する金融機関が多いですが、日本ではほとんどありません

以前、シティバンク銀行が年間2,000円ほどの「口座維持手数料」を徴収していました。

その後、シティバンクの個人口座を三井住友フィナンシャルグループが買い取ったことで、現在はSMBC信託銀行のプレスティアという口座が一定条件をクリアできない場合に「口座維持手数料」を徴収しています。

原因は「マイナス金利」の影響


日本の銀行がこうしたことをしなかったのは、銀行法の第一条に「業務の公共性」が示されているためでした。

日本の銀行は、もともと大蔵省を頂点とする護送船団方式で、大蔵省出張所のような役割を果たしていたので、欧米のように利益重視のフィービジネス(手数料商売)には消極的でした。

けれど、今や日銀の「マイナス金利政策」で経営が悪化し、背に腹は代えられないという状況になっているのです。


なぜ「口座維持手数料」導入の可能性が高いか

その理由は2つあります。



1. これ以上、銀行に預金を持ってきて欲しくない


日銀の「マイナス金利」政策が続く中、預金を預かっても運用先がない状況が続いています。

日銀がマイナス金利を導入した時の日銀の当座預金口座の残高は270兆円ほどでした。

銀行が日銀にお金を預ければ預けるほど銀行は損をするので、銀行に預けさせないためにマイナス金利にしました。

しかし、その思惑は見事にはずれ、現在の当座預金への預け入れは100兆円も増えて370兆円になっています。

銀行は、損するとわかっていても、運用先がないので当座預金に預けるしかありません。

銀行の本音は、なるべく預金をさせたくないので、
「お金を預けるなら、そのぶん手数料をとります」
となったのです。

2. 売りたい商品を買ってもらうために利用したい


銀行が売りたい商品とは、ローンと投資商品です。

ローンの中でも、利ざやが大きなカードローンや手数料が稼げる投資商品を買ってくれる人には「口座維持手数料」を無くしますというような特典をつけて、そちらに資金を誘導する仕組みにするのでしょう。

さらに、さらに、年金の受け皿口座や各種料金の支払口座にも使ってもらうときにも手数料をもらえます。

そうしたものを組み合わせ、
「銀行に有利な利用の仕方をしてくれる人には口座維持手数料はゼロにします」
といったことで、客の囲い込みをするのでしょう。


ジワジワとあがる手数料に注意

「口座維持手数料」というのは、初耳という人も多いので話題になりそうですが、実は、こうした大きな話題の陰で、少しずつですが一般的な手数料も値上がりしています。

たとえば、窓口での両替手数料。

三井住友銀行


100枚まで無料だった料金を、口座がある人は30枚を超えると有料、ない人は100枚まで324円としました。

みずほ銀行


1月4日より値上げ。

三菱東京UFJ銀行


4月2日から、無料だった料金を540円まで引き上げます。

振込手数利用なども値上げ


横浜銀行や埼玉りそな銀行、オリックス銀行、岩手銀行をはじめとした東北の地方銀行などで値上げが相次ぎましたが、今年は愛媛銀行なども値上げに踏み切ります。

ゆうちょ銀行のATMについては、平日8時45分から18時までの入金や出金は無料でしたが、JAバンクでは、JAカードで引き出す時には有料となっています。

こうした、目に見えないところで、ジワジワと手数料が上がっている現状も注意しておいたほうがいいでしょう。


「口座維持手数料」導入前にしておくこと



まずは、今ある銀行口座を整理しましょう。

子どもの学校関連で使っていた口座や、引っ越して使わなくなった口座などは、早めに整理したほうがいいでしょう。

「休眠口座」がないかも、しっかりチェックする必要がありそうです。

1月からは「休眠口座」のお金は、公益活動に使われます


今年1月からは、「休眠預金等活用法」が施行され、10年以上出入金の動きがない預金は、民間団体の公益活動に使われることになりました。

こうした預金は、毎年700億円ほどあると言われています。

タンス預金も危険です


また、実質的なマイナス金利になるからといっても、大金を銀行から引き出して家でタンス預金にしておくのは危ない。

オレオレ詐欺で騙し取られたり、忘れてゴミと一緒に大金が捨てられてしまう事件も頻発しています。

銀行は生活上は利用せざるを得ませんが、これからは、利用上の損得もしっかり考えなくてはならない時代になりそうです。(執筆者:荻原 博子)

中国のモバイル決算でキャッシュレスが浸透 店舗はもちろん、シェアアンブレラの支払いも

都市部だけでなく、中国全土でスマートフォンの使用が爆発的に増え、モバイル決済サービスの利用が拡大しています。

レジで現金を出すと「今どき現金?」という反応もあるほど、中国ではキャッシュレス化が進んでいます。


中国のモバイル決算とは?


≪中国二大モバイル決算サービスアプリ≫


スマートフォンにアプリをダウンロードし、銀行カードを連動させることで決済ができます。

インターネットショッピングだけでなく、飲食店、ホテル、コンビニ、個人商店などの実店舗、露天商や屋台、市場など生活のあらゆる場所で、ほんの0.1元でも支払いが可能です。


中国でモバイル決算が普及する理由を分析

1 導入しやすいQRコードとバーコード方式


アプリでバーコード・QRコードをスキャンして、決算を行うので簡単です。ほんの1,2分で支払いを済ますことができ、財布を持ち歩く必要もなく、小銭もいりません。利便性が高い決算方法です。

2 セキュリティ面での安心感


モバイル決算を申し込む時、必ず銀行口座と身分証の照会が必要です。盗難や偽札の心配もありません。

中国は、日本以上に偽札・偽コインの流通があり、偽札を受け取ることも、こうした点で安心して使用できます。

3 現金の受け渡しがないので衛生的


野菜やお肉を販売する市場や屋台で、くしゃくしゃなお札を渡されることがあるのですが、直接お金のやり取りがないので衛生的です。


≪マクドナルドのレジ≫



≪マクドナルドのセルフレジ支払い画面≫



≪ケンタッキーアプリの支払い方法選択画面≫


4 店舗側の導入コストが安い


店舗側は決算用のQRコードを用意するだけで導入できるので、設備投資が安価で導入しやすいのが普及を後押ししています。街の至る所にモバイル決済用QRコードが溢れています。


≪レジ前のQRコード≫



≪屋台でもQRコード≫


5 クレジットカードが浸透していない


日本ほどクレジットカードが浸透していないので、使える場所が限定的です。クレジットカードが使えなくて、不便さを感じる人も多いかもしれません。

中国でなくては生きていけない!?モバイル決済


モバイル決算によって、さまざまなサービスの利用が可能になりました。

シェアサイクル、シェア充電器、シェアアンブレラ…など、最近広がっているシェアサービスの支払いもモバイル決算です。自動販売機でも導入されています。


≪シェアアンブレラ≫


逆に、中国ではモバイル決算なしでは利用できないサービスが増えているので、今や生活で欠かせないものと言えるでしょう。(執筆者:桜井 まき)

都市農地の大量放出だけではない!もうひとつの2022年問題とは

市街化地域内の農地が市場に大量放出によって引き起こされるとされる2022年問題。

需要を大幅に上回る不動産が市場に流出することで不動産価格の相場は下落すると予想され、不動産投資家にとっては問題というよりむしろチャンスと捉えることができます。

この2022年問題については、以前のコラムでご紹介しましたが、実は時を同じくして、不動産の大量放出を招きかねない問題がもうひとつ存在します。今回は、その問題について紹介いたします。


もうひとつの2022年問題


1947年から49年生まれの団塊世代が後期高齢者になるのが、2022年以降。それに伴って、相続の大量発生が予想されています。

相続財産については、申告期限となる被相続人の死亡から10か月後から3年以内に売却すれば、相続税の一部を取得費として扱うことができるなど、売却の際、税制上の優遇措置を受けることができます。

その結果、2022年以降、相続財産である土地や建物が、市場に大量に出回るのではないかと予想されているのです。

それが、「2022年問題」、つまり都市農地の大量放出によって引き起こされる、不動産の供給過多に拍車をかけるのでは? そのような問題が懸念されています。

供給過剰に陥った不動産の価格は、下落することが予想されるため、不動産投資には好機と言ってよいでしょう。

しかし、相続の当事者の立場で考えると、2022年以降の不動産は「負動産」になることも考えられるので、注意が必要です。


負動産が招く負の連鎖


不動産価格が下落し始めると、団塊世代が暮らしていた住宅を相続しても、それを持て余してしまうケースが増えると見られます。

団塊世代が後期高齢者となる2022年以降、人口が減少した地域の生活インフラや産業は、徐々に衰退していきます。

そうなると、若者は都市部に流出、人口減少に拍車が掛かることになるでしょう。再開発も行われなくなるため、不動産価格は一層下落するという悪循環を招くことに。

相続した不動産を売却しても二束三文にしかならないとはいえ、放置しておけば固定資産税を始めとした維持費を支払わなくてはなりません。

住んでもいないのに出費がかさむこうした相続財産は、相続人の団塊ジュニアにとってまさに「負動産」というほかありません。

これから相続を迎える人は、自分が相続人になったときのことを想定して、早めの対策を講じておくことがなにより大切です。

例えば、相続対象となる不動産を、不動産価格が安定している今のうちに売却してしまうというのも、ひとつの方法でしょう。

投資家としてだけでなく、さまざまな観点から自分の財産を評価することも、これからの時代は必要になってくることでしょう。(執筆者:内田 陽一)

2018年も相場は強気継続 リスク資産は引き続き好調な展開に

世界的な株価上昇で幕を閉じた2017年度相場。低調な債券市場とは裏腹に、世界株価は20%の上昇を遂げました。

日本の株式市場も例外ではありません。昨年末、日経平均株価は2万3,000円にチャレンジする展開に。多くの投資家が恩恵を受けたことでしょう。

また、ビットコインはじめ、アルトコインの多くも大幅上昇。2018年のリスク資産はどのような動きになるのでしょうか。


2018年度相場は量的緩和が鍵



2017年度の相場は、主要先進国の好調なファンダメンタルズを受け大幅上昇しました。

一方で、量的緩和に株価が支えられた1年とも言えるでしょう。

ドイツ銀行のアナリストが発表したデータによると、2017年に世界の主要中央銀行が市場に注入した資金総額は1820億ドル。

この膨大な資本注入が世界のマーケットを支えた訳です。

しかし、その額は今年から縮小傾向。中には、500億ドル台まで縮小することを予想するアナリストもいます。

2018年の相場は好調なファンダメンタルズと、量的緩和縮小の綱引き。各国の中央銀行の金融政策に左右される1年になるでしょう


アナリストの多くは3%以上の成長を想定


では、アナリストの多くは今年の経済成長をどのように予想しているのでしょうか。

世界の大手金融機関、投資銀行のアナリスト、エコノミスト陣の予想を見ると、グローバル経済の成長率は軒並み3%以上の経済成長を予想しています。

なかには、4%を超える経済成長率を予想する者もいるほどです。

2018年のマーケットも好調なファンダメンタルズを背景に、強気のマーケットとなる公算が高いでしょう。

2018年は海外にも目を向けた投資を

日本のマーケットは少なからず、実態と株価上昇に乖離が見られます。

国内企業の業績が良いことには間違いありません。雇用情勢も改善傾向であることもデータが証明しています。

一方で、日銀による大幅な資金供給に株価上昇を支えられていることも事実です。

世界的な量的緩和縮小を背景にリスクオフが進んだ場合には、実態と株価上昇に乖離のある日本株には下落リスクがつきまとうでしょう。

すでに100カ月にのぼる経済成長が続いているものの、米国市場の株価成長には実態が伴っています。

また、ウクライナやカザフスタンのように株価指数の成長率が60%を超える国もあります。今年は、海外にも目を向けた投資が鍵になるでしょう。(執筆者:徳田 陽太)