相続

【配偶者に居住権】約40年ぶりの相続分野の見直しは、相続にどう影響するのか検証しました。

配偶者に居住権



民法改正案として「配偶者に居住権」ということが、先日新聞に大きく図解とともに載っていました。

この改正案が実際の相続にどう影響するのか検証してみました。


改正の趣旨

「高齢の配偶者の住む場所と生活資金の安定的な確保が狙い。子供が家の所有権を受け継いても住み続けることができるように」
とのことです。

配偶者と子で遺産争いが現実にあるか?


筆者は愛知県で500件以上の遺産分割を経験しましたが、筆者の知る限りにおいてほとんどなかったです。

きょうだい間は、確かに程度の差はあれ調整に苦慮し譲りあってまとめることになります。

「きょうだい」間では預貯金のみを法定割合で分け、のこりの財産は残された配偶者がまず相続し、次に残された配偶者が亡くなった段階で最終調整をするといったパターンが多いように思います。



意外ともめる「ひとりっこ」


最近「気づいたのが一人っ子の相続です。

このケースは意外にも揉めることが分かりました。

つまりこの民法の改正案は「一人っ子」が多くなり、親と一人っ子がもめる事案が増えてきたことが原因だったのかもしれませんね。

参照記事:最近の相続で問題になるのは、実は「一人っ子の相続」です相続問題は「一人っ子」でも起きる そこには根深い確執が…


民法の決まりはあくまで「もめた時の」ルール

相続が発生し、遺産分割協議をする際、民法通りに行わなくても違法ではありません
「相続人全員が合意すればよい」

「配偶者が相続しなくても、当事者が納得していればよい」
まずは「話し合い」です。

夫婦がともに資産家の場合も現実にあります。


子供のいない方が多くなりました

筆者が体験しなかで、今回改正に出てきた「配偶者の居住権」の問題が出てきた唯一の事例が、子供のいないご夫婦でした。

子供であれば、親の財産は両親が亡くなればいずれ子供に流れます。

お子さんのいらっしゃらない配偶者にとっては、相続人は
・ 故人のきょうだい(故人の直系尊属が生きていればその直系尊属)

・ 残された配偶者
です。

残された配偶者と血縁関係のない「きょうだい」が争ったことはありました。



おそらく結婚された時から、いろいろあったのでしょう、それは壮絶でした。

ひょっとしたら今回の改正は「一人っ子」、「子供のいない方」を見据えて考え出された制度かもしれませんね。


相続税への影響は?



法定相続分の変更ではありませんので、相続税の総額には変更はないと思われます。

相続税評価はどうでしょう。

夫の家に妻が住んでいる場合(扶養関係にあるから無償で)


今のところ居住権はないと思います。

居住権を認めた遺産分割が行われるようになると居住権と所有権を分ける必要があるかもしれません。

小規模宅地等の適用の有無はどうなる?


居住権が借地権であれば使えそうですが、借家権に近いと思いますので使えないような気もします。現時点では不明です。

そのあたりの法整備は今後行われるかと思います。(執筆者:橋本 玄也)

松居一代さん、ますおか岡田さんの離婚を教訓にして、離婚後の「財産分与」について弁護士から学ぼう。

離婚後の財産分与



最近、芸能界では某ビックカップルの結婚などというおめでたいニュースが続いている一方で、離婚の話もちらほら出ています。

こういった話題でよく出てくるのが、
・ 子供の親権
・ 養育費
・ 慰謝料
・ 財産分与
はどうかということです。

今回はその中でも特に芸能ニュースで話題に挙がっています、財産分与について、注意すべきポイントなどについて触れたいと思います。

財産分与については、大きく分けると以下の2つです。

1. 清算的財産分与


結婚期間に夫婦で築いた財産の清算すること

2. 扶養的財産分与


離婚後の生活保障としての意味合いを持つもの

多く場合、財産分与として問題になってくるのは、(1) の結婚期間に夫婦で築いた財産の清算の意味合いを持つ方になりますので、こちらを中心に見ていきます。

財産分与については、以前の記事でも触れていますが、今回は少し視点を変えてお伝えします。


ポイント1 「財産分与」は結婚期間中に夫婦が築き上げた財産が対象

独身時代の預貯金や相続財産は入って来ませんが、管理の仕方によって対象となってしまうことがあるので注意しましょう。

結婚期間が長期間になってくると、その間に夫婦の親族について、相続が発生して遺産を受け取るケースがよく見られます

不動産


不動産登記簿の記載ではっきり分かります。

預貯金口座




名義書き換えをすることで相続したときも、口座が別のため、分与対象となる財産と区別が可能です。

預金口座で注意すべき点


意外とよくあるのが、
遺産を現金で受け取り、そのまま分与対象となる預貯金口座に入れてしまう
この場合には現金の出処がはっきりわからず、その後結婚期間に築いた財産と区別がつかなくなることが多いです。

「遺産分割協議書」があって、現金の出処の裏付けになるものがあれば説明もしやすいですが、親族での話し合いですと、そういったものがないことも結構あります。

対処方法

相手(夫あるいは妻)が
遺産の存在について知らない
などと言ってきたときには、分与対象となる財産と区別がつかないとされて、相続財産も含めて財産分与の対象になってしまうこともあります。

できれば相続財産は別口座に入れておくか、別途定期預金などにしておいた方が無難です。

独身時代に貯めていた預貯金などにもあてはまります


ポイント2 不動産は引き続き住むかで住宅ローンの扱いが複雑になることも

先日も芸能人の方が離婚のために自宅を売却するようだという報道がありましたが、意外と複雑になりやすいのがこのマンションなど不動産です。

大きく分けると、

・ マンションなど不動産に離婚後も引き続き誰かが住む(多くは妻子)

・ 住まずに売却する

で、変わってきます。

住む場合




誰かがその不動産に引き続き住むのであれば、

・ 不動産の名義を誰にするか

・ 住む人に名義を変えるか

・ ローンが残っていると誰が払うか

が問題になってきます。

住宅ローンについては、債権者である銀行を含めた話し合いになるため、収入によっては審査が通らず支払いする人の変更ができないこともあり注意が必要です。

売却する場合


ローンがない・ローンを超えた価値が残る場合は、売却費用を引いた残額を基本的には折半です。

ただ、売却してもローンが残れば、トータルでみて分与できる財産はゼロです。

現実問題としては、
ローン残金の準備をしなければならず、準備が難しいとローンつきの不動産を抱えてしまう
ことになりかねません。

なお、不動産についてはこれ以外にも、購入時に頭金で親族から贈与・借入を受けていることもあるため、財産分与で清算するときにどうするかという問題が生じることもあります。


ポイント3 子供のために積み立てた学資保険も財産分与の対象になりうる

お子様が生まれられたときには、将来の学費の足しにと「学資保険」に入ることが多いと思います。離婚のときに、この「学資保険」がどうなるかが問題になってきます。

よくあるのが、せっかく子供のために積立したものなので、離婚後親権者となる人が引き継ぐ・あるいは受け取るというケースです。

ただ、この場合も契約自体を

・ 親権者になる人が引き継ぐ

・ 契約者は変更せすに支払いを今まで(離婚前からのままで)同じように続けてもらい、受け取りは確実に親権者になる人・あるいか子供達が受け取る

のどちらかで、処理が異なります。

離婚後親権者になる人が引き継ぐ合意ができない場合には、学資保険も結婚後の財産形成である以上、財産分与の対象ですので注意しましょう。




ポイント4 相手名義の財産だけでなく自分名義の財産の把握もしっかりと

以前、財産分与にあたっては、それぞれの財産の把握が必要になるとお話しました。

≪参照:「離婚」「別居」前に知っておくべき「財産分与」の5つの知識を徹底解説

不動産


ある程度目星がつけば、不動産登記簿(登記事項証明)を法務局で取り寄せることで、所有者などの確認ができます。

保険


毎月の保険料の支払いを銀行の引き落としにしているのが普通だと思いますので、引き落としにしている銀行の通帳をみるとわかります。

自分の財産は盲点


前回は主に相手方の財産の調査方法などについて触れましたが、意外に盲点になりやすいのがご自分の財産です。

不動産や預貯金については把握されていることと思いますが、生命保険などについては、別居時点で仮に途中解約をしたときに戻ってくるお金が財産分与の対象です。

そこまで確認していないこともありますので、離婚の話し合いをする上で、その点もしっかり確認し、ある程度全体をみて進めるようにしましょう。



慰謝料


話し合いの中で合意ができなければ、裁判をするかどうかですが、財産分与については、
基本的には財産の評価が分かれるもの以外は結婚から別居までの夫婦生活で築いた財産の半分

です。

ですから、把握しやすく、見通しもつきやすいところです。

ただ、かつては特に夫が外で働き、妻が専業主婦という場合、財産分与といえば、夫から妻に支払うものというケースが多かったですが、最近は共働きであったり、場合によっては妻の方が収入のが多いことも増えています。

そのため、自分の財産も含め分与の対象となる財産がどのくらいあるのか、実際離婚になったときどのくらいもらえるか、これまで以上にしっかりと把握をしていく必要が出てきているといえるでしょう。(執筆者:片島 由賀)

「父が亡くなり口座が凍結」公共料金の引き落としができずに、相続人がブラックリストに…よくある問題の対処方法

よくある相談


父が亡くなると、銀行の口座が凍結されてしまい、電気、水道などの料金が引き落とされなくなると聞きました。どうしたらいいのだろう?
公共料金の引き落しが、父の通帳より行っている方からの相談です。


銀行口座が凍結されたときの対処法

銀行は「死亡による口座の凍結」をしていると、口座からの引き落としを行いません。

銀行の口座が凍結されてしまうと、

・ 公共料金の支払い
・ クレジットカード会社の支払い
・ 固定資産税の支払い
・ 住宅ローンの支払い
・ 賃貸収入

などができなくなります。

それぞれの対処について説明します。

1. 公共料金の支払いについて


引き落としができないと、電気会社などの請求元から故人あてに「引き落としができなかった」と連絡があります。

引き落としが少々遅れてもライフラインである電気代や水道を即、止められることはありません。

同居されている方(配偶者や子)があれば、その家の電気、水道料金などは通常その方が支払われるので、自動引落しの手続きを行います

2. 公共料金をクレジットカード会社経由にて支払っている場合


カード会社は、引き落とし不能でも電力会社などに支払いを代行をするので、電気代などは未納にはなりませんが、カード会社の支払い代行分は故人の債務として引き継がれます

そのため、故人に連絡しても入金が未納のままであれば相続人全員に直接連絡が行き、〇日までに支払ってくださいといった連絡があります。

督促状が届いているのに放置をしておくと、ブラックリストに載る可能性があります



3. 固定資産税について


市区町村から代表相続人の選任届などがきます。

この固定資産税を特定の相続人が支払ったからといっても、その固定資産を取得したことになるわけではありません。立替え人が決まるだけです。

4. 住宅ローンについて


住宅ローンは死亡保険がセットされていることが多く問題はないかと思います。付保されているか否か確認が大切です。

5. アパートの借入金は要注意


問題は相続税対策で建設したアパートの借入金の引き落としがあるときです。

銀行によりますが、自行の債権回収のため分割協議書ができるまで故人の通帳から引き落としを行ってくれるところもあるようです。

一応、連絡の取れる相続人から承諾はいただくようですが…

故人の通帳に数か月分の返済金がある場合は、その方法が一番簡単かもしれません。

死亡後、相続人が銀行に行き相談することをおすすめいたします。



6. 賃貸収入もストップされる?


「ストップされます。」

本来はアパートを誰が相続するのか決まらないと管理会社からも入金をしてくれません

返済のため早く入金口座を決めたいときは、暫定的に、誰の口座に入金するのか「相続人全員からの承諾書(印鑑証明添付)」が必要です。
入金口座はあくまでも返済のための預かり口座であり、誰が相続するかを決めるものではない

ということをはっきり言っておかないと、この承諾書をもらうのは難しいです。

相続手続きは、銀行など債権者の意向もくみながら行動しなければうまくゆきません


同居していない場合

故人と同居していない人がいないと、債務に相続人が気付かないこともあります。

書類がきちんと届くように、郵便局に転送の手配をしておくのもよいかもしれません。

公共料金の支払いなどは、連絡すると納付書を郵送してくれますので代表相続人が銀行やコンビニなどで支払えば大丈夫です。


債務を放置しない



死亡後の債務の手続きは相続人全員の署名は不要です。

とりあえず支払う方と手を挙げた方が払っていただければ問題ありません。

いずれにせよ、こういった故人の債務を放置しておくと相続人の全員の問題として残ります

他の相続人が支払うことになるかもしれない場合


他の相続人にも立替金であり、後日他の相続人が支払うこともあります。

大きな問題にならないように

・ 精算するお金があることを相続人全員で共有する

・ 立替え払いをする場合は相続人全員で打ち合わせる

ということが大切です。(執筆者:橋本 玄也)

相続した不動産の売却 取得費加算の特例とは?

Q:不動産を相続したあと、その不動産を売却する際に、取得費加算の特例が使えるといわれましたが、これはどういった制度でしょうか?


解説

不動産等を相続した際に納付した相続税のうち、その相続した不動産等にかかる部分は、譲渡所得の計算上、取得費に加算することができます

これを取得費加算の特例といいます。

1. 取得費加算の特例を受けるための要件


(1) 相続や遺贈により財産を取得した者であること
(2) その財産を相続した人に相続税が課されていること
(3) その財産を、相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3 年を経過する日までに譲渡していること(契約が完了していれば、実際の引き渡しが期間外でも適用可)

2. 具体例


相続で取得した財産とそれぞれの財産に対応する相続税が下記であったとします。この相続により、納付した相続税は600 万円です。



要するに…

取得費加算の特例は相続で取得した不動産や有価証券などを売却して譲渡益が発生する際に、税金を減らすことができますので、忘れずに適用を受けましょう。

そのためにも、相続税の申告期限から3 年という期限に注意しましょう。(執筆者:小嶋 大志)

【読者(妻30歳 子4歳)の質問に回答】ひとり息子である夫の親と絶縁関係 夫が親より先に死亡した場合、私は遺産をもらえない?

想定外の順で相続が発生すると



相続は、いつ発生するか分かりません。

順番が狂うことで想定外の相続人と遺産分割の話し合いをする事になるのもよくあることです。

親と子の相続の順番が入れ替わった場合、相続人が誰になるのか一度確認しておくのも大切な事かもしれません。
相談者 渡辺佳代子(仮名)さん(30歳)
・ 夫 渡辺陽一(仮名)さん(32歳)
・ 子供(4歳)
・ 夫の両親は健在
夫は一人っ子ということもあり、結婚当初は夫の両親と同居していました。夫の両親も嫁である佳代子さんのことを大切にしてくれていました。

数年後…嫁姑の仲がうまくいかなくなり嫁である佳代子さんは夫と、子供を連れて夫の両親の家から飛び出しアパートで暮らすようになりました。よくある話です。

この場合、
夫の父親が亡くなった場合はどうなるのか
考えたいと思います。



相続人はだれ?


年齢順であれば、相続人は配偶者(夫の母)と子(夫)です。



相談者の佳代子(夫の嫁)さんは相続人となりません

夫が遺留分減殺請求でもすれば別ですが、相談者は夫の親からの財産を引き継ぐのは容易ではありません

しかし、陽一さんに渡った財産はいずれ相談者の陽子さんに財産が渡る可能性があります

嫁姑の仲が本当にこじれていると、夫(陽一さん)が父にあえて遺言書を書いてもらい孫へ遺贈させることを考えるかもしれません。


順番が狂う想定外なケース

夫が父より先に亡くなった場合
この場合の相続人はだれでしょう?

回答:相続人は配偶者(夫の母)と子(夫)の子(相談者の子)です。



本来、相続人は配偶者である「夫の母」と「夫」ですが、夫が父より先に亡くなっている場合は代襲相続が発生し相談者の子が相続人となります

やはり夫の妻である相談者は相続人になりません

相談者の子が未成年である場合


相談者の子が、遺産分割協議書作成時に 未成年であった場合には問題が発生します。

未成年の子は、原則法律行為ができないため、
親権者である渡辺佳代子さんが相続に参加する可能性があります

そうなると姑の心は穏やかではありません

相談者(妻)が離婚してた場合


相続人は配偶者(夫の母)と子(夫)の子(相談者の子)です。



相談者が夫と離婚していても、相談者は親権者として夫の父の相続に関わります

離婚はよくある話です。

離婚による子供への影響までは考える方は多いと思いますが、実は、元夫の両親の相続にまで影響するのが相続の怖いところです。(執筆者:橋本 玄也)

節約・貯金の基本「大きなものから」は相続や葬儀に関しても言える 節約の努力を水の泡にしないために

節約や貯金を何のためにしていますか?

皆さんは、節約や貯金を何のためにしますか? 

・ 旅行に行きたい
・ 欲しいものがある
・ 子どもの教育のため
・ マイホームを持ちたいから
・ 老後が不安だから

いろいろあると思います。



節約をして貯金をする理由は大きく分けると、楽しみのためと不安対策の2つに分けられるのではないかと考えます

楽しみのための貯金は本当に多種多様ですが、不安対策の場合はどんな保険の商品が販売されているかを考えるとおおよそ理解しやすいでしょう。

簡単に言えばお金を稼げないような状態になったとき(老後・けが・病気・死亡)の不安に対して、自分を含めて家族の生活を守るためと言えるのではないでしょうか。

もちろん、人に被害を与えてしまった場合の賠償という保険もありますが、ここでは割愛します。


生きている人の生活が大事です

けがや病気になった場合の節約もあるにはありますが、それよりも回復に注力した方が断然よいでしょう。

けれど、死亡した場合、大きく残るのはお金の問題です。

死ぬために貯金をするとはよく考えると何ともおかしな話でが、現実は生命保険などでも葬儀費用としてこれくらいはかかるというように試算して考えられることも多くあります。

死んだときの葬儀やお墓のことについては、生きているうちに対策しておくことで、残される家族・身内への負担を軽減できることが多くあります

これは私の信条でもありますが、生きている人の生活が大事なのです。

縁起でもない話とは思うでしょうが、残された家族の生活を考える一考の価値がある問題でもあり、逆に一度は考えておくことで安心して過ごせます。

そういう意識をもって納得して、相続・死後に対するお金の節約を考えてみましょう。


なるべく早くに相続について考えましょう

第一に、なるべく早くに相続について話をすることが大事です。

その一つの理由には、年に110万の贈与に対して贈与税がかからないことがあります。

贈与を考えている場合、その贈与を早めに受けることも考えられるでしょう。

毎年控除枠があるのですから、大きな遺産がある場合は早めに対応することが肝要です

また、お墓や葬儀について決めておくことは、何十万、もしくは何百万の節約が可能となります

近年、家族葬などシンプルで小さな葬儀の形式が人気となっています。sou

葬儀にかかる費用は200万、400万とも言われ、結婚式に引けを取らない費用がかかるものの、死の尊厳からその費用についてはタブー視されてきた面がありました。

最近では、一日葬、家族葬、火葬のみなど葬儀のシンプル化が進んでいます。

しかし、事前に故人と身内の意思疎通なく葬儀を迎えることになることもあり、故人に断りなく勝手に葬儀をしないということにはできないという世間体や固定観念から、もしくは家族を思う気持ちの表現として、多くの葬儀費用を出すことにつながってしまうことが多くあるようです。

人生に何度もあることではないので無知から、葬儀社をはじめ寺院などに言われるままに費用をつぎ込んでしまったりすることもありえます。

私も、祖父母の葬儀に当たってその様子を目の当たりにしましたが、いくら日々数千円の節約を行おうとも、何百万も無駄に遣うことで日々の節約も水の泡です!

節約・貯金の基本は、大きなものから。それは、葬儀に関しても言えるのではないでしょうか。




葬儀に加えて、継続的に費用の掛かるお墓の管理、墓じまいにも費用がかかります

加えて、言いたいのがお墓の管理についてです。実はお墓は、葬儀費用に負けじと劣らず費用がかかります。

まず、立派なお墓を立てるのに何百万とお金がかかりますし、そのお墓の土地の管理料や土地代そのもの、毎年の供養の費用など、意外と周知されていませんが毎年出ていくお金があります

最近では菩提寺などの小さな納骨堂に収める場合もありますが、永年供養などで一括支払い可能な場合以外は、毎年継続的に費用がかかると思っていた方がよいでしょう。

加えて、お墓を手放す「墓じまい」を行うにもまた費用がかかってきます

通常のお墓の撤去費用は何十万、何百万単位になることもあります。

墓じまいの一つとしても挙げられる散骨という葬儀の形態がありますが、散骨は、一般の葬儀などと比べてもはるかに費用負担が少なく、またお墓を用意し管理する必要がなくなり、経済的負担が少なくなります。

長く続くお墓の維持と管理を気にする必要がなく心理的にも負担が軽くなります。

ただし、将来的にお墓を作る可能性のある方は、すべての遺骨を散骨してしまわず、一部を取っておかなければ、お墓を二度と作ることができません。

散骨はお墓の扱いにも関わってくるため、故人を含め親族への了承を事前に取ってから行うことが大事なので、事前に十分に話し合いを行うことが大切です。


元気なうちにしっかりと、死後のことについて話し合っておきましょう



最後になりますが、相続に関して一般的に問題となるのが、故人の住んでいた自宅をどうするかという問題です。

不動産は当然、毎年固定資産税などの税金がかかってくるものです。

相続してはみたものの放棄したいと考えた時に、価値がなく、または売れないなどで困る場合も多くあります。

お葬式のこと、お墓のこと、自宅のこと、生前に元気なうちに話をしておけば、万が一の時にも、故人に対して後ろめたさなどを持たずに、しっかりと行うことができそうです

特に、60代後半または70代以上の親がいる場合、葬儀や相続を含めて一度話をしておくことが本当に大事です。

角が立つということであれば、この記事など、残された家族について考慮する文書を見せてみるといいかもしれません。

また、自分が自分のエンディングノートを書いて、それを見せてみるのもよいと思います。

年齢が上がるにつれて、一般的には病気などのリスクは高くなり、本人の合意などが書面上で必要となった場合には認知症などの病気になってからでは遅い場合もあります。

本気でお金を大切に考えるなら、元気なうちに、若いうちに、最善の準備を。備われば憂いなしで、心も楽に生活できますよ。(執筆者:小柳 結生)

「誰も住まなくなった実家」を売るメリット・デメリットは?

誰も住まなくなった実家を相続すると、多くの方がご検討されるのが「売る」という手段。


「利用しないのだから持っていてもしょうがない」

というのは、ごもっともなご意見で、それならば換金した方が良いだろう、と想うのは、実に自然な考え方だと思います。

そもそも「実家を売る」という行動は「財産」を手放すということを意味します。
 
この財産には、土地や建物、家宝などの「物理的な財産」の他、想い出や安住と行った「精神的な財産」も含まれますが、こういった財産を手放すことのメリット・デメリットを考えたことはあるでしょうか?
 
今いる環境やライフスタイルによって、人それぞれメリット・デメリットは違ってくるとは想いますが、以下に、私が今までお手伝いさせていただいた方やまた私が考える実家を「売る」場合のメリット・デメリットを挙げてみました。


実家を売るメリット

(1) まとまった金額が入る。




・借り入れが返済できる。
・老後資金が確保できる。
・教育資金が確保できる。
・事業資金(起業資金)が確保できる。
・相続関係者に現金で分けられる。
・住宅購入資金ができる。
・室内を片付ける費用が捻出できる。
・相続税などの納税資金ができる。
・生活資金が確保できる。

(2) 空き家の管理をしないで済む。


・草むしりをしなくて済む
・空気の入替えをしに行かなくて良い。
・周囲からの苦情から解放される。
・建物を解体して売却することができる。

(3) 固定資産税を払わなくて済む。


(4) リフォームやメンテナンス費用がなくなる。


(5) 実家への想いを断ち切れる。等

 

実家を売るデメリット

(1) 希望金額で売れる保証はない




(2) 権利や物件状況によって、売れない場合がある。

(3) 地方の不動産だと、相場が極端に安い場合がある。

(4) 帰れる実家がなくなり寂しい。

(5) 兄弟・親戚等で集まる場がなくなる。

(6) 実家で得られる収益が一度きりで終了する。

(7) 共有で相続した物件だと、売却金額や売却条件で話がまとまらない。

(8) 行方が分からない人がいると、売るまでにかなりの時間がかかる。

(9) 遠方の実家で地元不動産業者に売却依頼すると、頻繁に帰れない業者の言いなりになる可能性がある。


以上をまとめると、実家を「売る」メリット・デメリットは

(1) まとまった金額が入り、固定資産税や維持管理にかかる
費用・手間がなくなる。

(2) 思い通りの金額や条件で売れない可能性がある。

(3) 実家への思い入れの気持ちから、売るのに抵抗感がある。


となるように想います。

実家の売却を考える基準は、


A. 実家にかかる諸問題から、解放されたいのか?


B. 実家を活用して、豊かな人生を創りたいのか?

の2つに分かれるのではないかと、私は考えています。

前者のように周囲への迷惑をこれ以上かけたくなかったり、維持管理費用をなくしたいというのが目的なら、金額の問題でなく売れる金額と条件で、早々に売却した方が良いでしょう。

売却の形もさまざま


問題解決型の売却


後者のように将来かかるであろう教育費や老後費用、または自身の夢の実現など、豊かなライフプランを描くことを目的とするならば、今は売れなくても売却以外の活用方法も検討しながら、戦略的に時期や金額を考えて、売却を検討していった方が良いでしょう

未来創造型の売却


実家を資産と見るのか? 負債と見るのか?それによって、売る方法や時期も大きく変わってきます。

実家を売ることを考える際には、「いくらで売れるのか?」よりも、「何の為に売るのか?」を優先して考えてみると、今まで見えなかったもの、気付かなかったことが見えてきて、人生にプラスとなる売り方も考えられるのではないでしょうか?

私の持論でもありますが、「日本の不動産は必ず売れます。」

必ずというのは、時期や価格・条件など折り合う時が必ずあるという意味ですが、「なかなか売れない」というのは、「まだ購入される方に巡り合っていない」という意味にも捉えることができます。

まとまったお金が必要な時期と売却物件の相場・需要を見ながら、売却する適切な時期と価格を検討し、人生を豊かにするメリットが得られるよう、実家の売却を考えていってほしいと想います。(執筆者:細井 久男 )

お父様から相続した株が40年で20倍に 同じような成功はこれからでも可能か?

私の方が興奮した、ご相談者の話

お父様の残された株式の時価評価額を知っても、目の前のご相談者は淡々としたもので、
「はぁ…そうなんですか」
と、つぶやいたくらい。私の方がしばらくは興奮が収まりませんでした。




ご相談者の生い立ち

お父様は彼女が小学生の頃に亡くなり、残されたお母様と子供たちは会社の保養所に住み込み管理人として何年か暮らしたそうです。

生前、お父様は会社勤めの頃に、持株会で毎月自社株を積み立て購入していました。

それから40年余り


彼女は50代となりました。さて40年前、お父様の残された株式は、何倍になっていたと思いますか。

お父様が在職中持ち株会で10年位積み立て、その後はずっとほったらかしのままでした。

正確な取得金額は分からないものの、おそらく20倍位なのです。年率に換算すると約8%です。

お父様のいらした会社は吸収合併等で社名も変わりましたが、今も一部上場企業です。
「お父さんの形見」

「お世話になった会社に悪いような気がして…」
彼女もお母様も相続で受け取った株を売却することなく、株価の値動きを気にするでもなく、40年余り過ごしてきました

こんな方に出会うと、あらためて株式投資の意義、投資で成功するということ、株の持つパワーに感じ入ってしまいます。


彼女が株式投資で成功した理由はとてもシンプル



1. 株は一度持ったら売らない


株の収益に目が向くことなく、彼女もお母様もきちんと働いていた。

2. 40年間つぶれない会社の株だった


この分については、幸いでしたが、ここは一番重要です。
「40年なんて長すぎる」
「20倍なんてラッキーだった」
「これからはあり得ない」
おとぎ話のようなものと思われると思います。

いきなり、米国の話で恐縮ですが、アメリカの代表的な株価指数S&P500は、40年前の1977年12月末$95.1でした。

それが、2017年10月5日現在$2,552、なんと26倍以上です。その間の日本株は、日経平均でみると残念ながら米国の26倍には遥かに及びませんが、それでも4倍以上です。
「株は博打だ」
「株はギャンブルのようなもの、素人が手を出すものではない」
「たとえ儲かったとしても不労所得で真っ当なものではない」
株や投資信託などで運用することに抵抗感を持つ人は少なくありません。

しかし、株を短期的な儲けの手段とせず、会社の発展を願い長く保有し続ける彼女のような株主を不労所得狙いのギャンブラーとは言わないでしょう。

会社は株主に報いるよう業績の向上に努め株主も企業も、ともに成長する


今年セ・リーグ優勝球団の広島カープと、株主の関係もこのようなものでした。

広島東洋カープ設立資金は、株の購入を人々に広く呼びかけて集めた。(中略)株を持つことで、多くのファンがチームと一体になれると期待したのだ。なけなしのお金を出したから、観客の声援もヤジも激しかった。カープはそんな重圧を受け止めたからこそ努力を重ねて強くなり、広島復興の象徴になった。カープが説く「国民総株主」2017年8月2日 日本経済新聞 朝刊


≪画像元:広島東洋カープHP



同じような成功はこれから可能?

お父様のような成功(資産つくり)は、これからは無理なのでしょうか。

今は、日本株だけではなくて、世界中の株にも投資できます。むしろ投資の選択肢、運用手段は格段に多くなりました。

米国株価指数「S&P500」の投資信託はネット証券では、100円から積み立て買い付けが可能です。日経平均株価に連動する「日経平均インデックスファンド」も同様です。

日本株は1989年の最高値以来いまだに半値近くでダメだ、なんて思わないで下ください。

株式のように値動きのあるものに投資をするときに、有効な運用手段として毎月積み立て(ドルコスト平均法)があります。

それこそ、積み立て購入(ドルコスト平均法)であれば、最高値の時から始めたとしても長期積み立てでは収益が出ていることは証明されております

毎月2万円を40年積み立て運用


積立て元本960万円が、3%運用では約倍に、5%では3,000万円近くです。決して射幸心を煽る訳ではありませんが、現在の低金利が続く限り銀行預金では実現できません。

秘訣は、「国内外の株式や債券等に投資対象を分散し、長期の積立」です。できる金額で今すぐ始め継続することです。運用において一番の要素は、時間を味方につけることです。

時間の揺りかごの中でじっくり熟成されておいしく育って行きます。

「確定拠出年金」や、来年から始まる「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」を使えば、税制優遇のさらなるプラス効果も見込めます。(執筆者:平賀 初恵)