ローソク足

【株投資】過去からの大きな流れ(トレンド)が掴みやすい「移動平均線」を活用して売買のタイミングを掴もう

ローソク足のチャートと共に一緒に描かれていることの多い移動平均線、皆さんはどのように活用されているでしょうか。

今回は移動平均線の活用方法を簡単にご紹介いたします。




移動平均線とは

終値の平均値を計算して描いた線グラフのことです。

ローソク足のような直近の株価の状況ではなく、過去からの大きな流れ(トレンド)が掴みやすいという特徴があります。

チャートの期間によって平均値を出す日数が変わり、多くのチャートでは下記の日数が採用されています。

日足 : 5日・25日・75日

週足 : 13週・26週・52週

何日あるいは何週の移動平均線を使うかは、投資期間をどれくらいで考えているかなど、人によって異なり正解はありません。

一つ言えることは、期間が短い移動平均線ほどよりローソク足に近い線となり、期間が長い移動平均線ほど緩やかな線となるということです。


覚えやすいゴールデンクロスとデッドクロス

上昇・下降のトレンドを掴みやすい移動平均線ですが、なかでも「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」はトレンドの転換を把握するサインとなります。


ゴールデンクロス


短期の移動平均線が長期の移動平均線を越えて上回るときを指し、下降局面から上昇局面への転換を示します。

デッドクロス


短期の移動平均線が、長期の移動平均線を下回るときを指し、上昇局面から下降局面への転換を示します。


移動平均線と株価の乖離を利用して動きを予測する

株価が移動平均線と大きく乖離する、つまり急騰あるいは急落すると、いずれは移動平均線に近づいていくという性質があります

理由については心理面から考えると分かりやすいかと思います。

移動平均線よりも株価が上にあるということは、「過去〇日間で買ったほとんどの人が儲かっている状態」と言えます。

急上昇すると「売って利益を確定しよう」という人が出るため売りが出て株価が下落、移動平均線に近づくことになります。

移動平均線よりも株価が下にある時は、「過去〇日間で買ったほとんどの人が損をしている状態」あるいは「過去〇日間で売ったほとんどの人はうまく売り抜けた状態」と言えます。

ですので、急落すると追加買いや、売られすぎと判断されて新たな買いが入りやすくなり、株価が上昇し移動平均線に近づくというわけです。


上記のチャートでは、たびたび株価が大きく上昇しては再び下落し、移動平均線に近づいているのが分かります

期間の長い移動平均線ほど、その動きは顕著になっています

上記のチャートのように、移動平均線の数値を確認することができるチャートもあります。

大きく乖離した時は移動平均線の数値を確認し、「株価がこのあたりまで戻ってくるかもしれない」と予測することができます。


グランビルの法則

移動平均線によるチャート分析は、米国のジョゼフ・E・グランビル氏によって考案されました。

そのグランビル氏の名前のついた8つの売買サインについてご紹介します。


買いサイン


(1) 移動平均線が長期間下落もしくは横ばいで推移した後に上昇を開始し、株価が移動平均線を下から上へ突き抜けたとき

(2) 移動平均線が上昇を続けている状態で、株価が移動平均線を少し割り込むとき

(3) 移動平均線を上回っている株価が足踏みし、上昇中の移動平均線に近づいてきたものの、移動平均線を割り込むことなく再び上昇したとき

(4) 移動平均線が下降状態で、株価が大きく下落したとき

売りサイン


(5) 移動平均線が長期間上昇もしくは横ばい推移した後に下落を開始し、株価が移動平均線を上から下へ割り込んだとき

(6) 移動平均線が下降を続けている状態で、株価が移動平均線を下から上に少し突き抜けたものの再び株価が下げ始めたとき

(7) 移動平均線を下回っている株価が横ばいあるいは上昇し、下降中の移動平均線に接近してきたものの、移動平均線を突き抜けられず再び下落したとき

(8) 移動平均線が上昇状態で、株価が大きく上昇したとき

このように並べ立てると「とても覚えきれない!」となるかと思いますが、このうち4項目についはすでにご紹介したものです。

(4)と(8)は移動平均線と株価が大きく乖離しているタイミング、(1)と(5)についてはゴールデンクロスとデッドクロスです。

(2)・(3)・(6)・(7)の4項目だけをしっかりと覚えておけば良いかと思います


まとめ



ご紹介した移動平均線の活用方法を知っていれば、売買のタイミングを自分なりに判断できるようになります

慣れるまではさまざまなチャートを見て、どこにサインが出ているか確認してみてください。

実際には法則に当てはまっているように見えても、違う動きをすることもあります

そんなときは、「今回は違った」と早めの判断を下して対処することも必要です。(執筆者:高橋 珠実)

【ローソク足の基本】わかりやすい売買シグナル4パターン

覚えきれないローソク足の売買シグナル



ローソク足の売買シグナル、読み取って活用していますか。

売買シグナルとなるローソク足のパターンはいくつもあり暗記するのも大変です。

また、一つひとつパターンに当てはまるかどうかを日々確認するなんて時間的にも難しい方も多いかと思います。

そこで、今回は暗記しやすいパターンを、高値圏・安値圏に分けて厳選してご紹介します。


ローソク足の基本

パターンをご紹介する前に、まずはローソク足の基本について確認しましょう。


ローソク足始値・終値・高値・安値が視覚的に分かるように作られたものです。

始値よりも終値が高いものを「陽線」、始値よりも終値が安いものを「陰線」といいます。


ローソク足からは、取引時間中のおおまかな値動きも読み取ることができます。

例えば上記のローソク足の場合は、高値が先に来るパターンと安値が先に来るパターンが考えられます。

時間軸までは分かりませんので、ローソク足からどちらと限定できません


心理を考える

このローソク足には、例えば上ひげがない陽線といったような、いくつものパターンがあります

一つ一つに名前があり、意味もあります。

全部暗記しなくても、ローソク足の基本さえ理解していれば、心理面からその意味を推測できます。

パターン1



例えば上記のローソク足の場合、スタートしてから大きく下がったものの、安値を付けた後は一気に上昇しています。
投資家心理は明るく、翌日も株価が上がるかも
と期待されている可能性が考えられます。

パターン2



こちらはスタートしてから一度も上がることなく大きく下げています
終わりにかけては少し上がったもののほぼ安値のままで、翌日も引き続き下がるのではないか
という心理状態です。

心理状態から翌日の株価を推測


ローソク足が表している株価の動きから、投資家がどんな心理状態にあるのか、翌日の株価をどのように予測しているのかを推測できます。

もちろん推測通りになるとは限りません。しかしローソク足が2本や3本並んだパターンから、より精度の高い判断ができます


高値圏で注目の売りサイン2つ

サイン1 宵の明星



特徴:長い陽線+窓+短い陽線や陰線+窓+長い陰線

なぜこのサインが「売り」となるのか、投資家の心理面から考えてみましょう。

1. 株価が大きく上がり、まだ上がるという期待が強い

2. 前日終値よりもさらに高くスタート。さらなる上昇の期待があったものの、スタート後はそれほど伸びず。

上昇の勢いはこのあたりが限界かという見方になる。

3. 前日終値よりもさらに下げてスタート。その後は大きく下がる一方で、やはり前日の高値が限界だったとの判断からさらに売りが出る
長い陽線は買い、長い陰線は売りへの力が強いことを表します
このパターンの場合は、上昇から下落へ、急激に方向転換していることが示されています

サイン2 かぶせ線



特徴:長い陽線+長い陰線

1. 株価が大きく上昇し、翌日の上昇への期待も高い

2. 前日終値より高くスタートしたものの、その後大きく下落。上値を追うほどの勢いはないと判断され、さらに売りが出る
大幅な上昇は、継続して上昇するのではという期待とともに、利益確定の売りも出やすくなります
このパターンは、今後の上昇への期待よりも利益を確定したいという心理が現れています。


安値圏で注目すべき買いサイン2つ

サイン1 明けの明星

特徴:長い陰線+窓+短い陽線や陰線+長い陽線

1. 大きく株価を下げ、まだ下がるかもしれないという状態

2. 前日終値よりもさらに下げてスタート。スタート後も大きく下げるかと思いきや、あまり下がらず。

図の場合は、むしろスタートよりもやや上昇し、下げ止まりかとの期待がでる

3. 前日終値よりも高くスタートし、そのまま大きく上昇。下げ止まりを確認してさらに買いが入る

こちらは宵の明星の逆パターンです。
大きく下げた後、下げすぎと捉えられ買いが入っています
下落から上昇への急転換を示しています。

サイン2 つつみ線



特徴:陰線+長い陽線(陰線の上下を包む長さ)

1. 陰線で今後も下落かと思われている状態

2. 前日終値よりも安く始まったにも関わらず、その後株価は上昇、前日の始値(高値)を越えて、流れが変わったと判断されて買いが入る
長い陽線になればなるほど、上昇への力が強まっていると判断できます
このパターンも急激な方向転換を示しています。


図の通りとは限らない

今回ご紹介した4つのローソク足のパターンがそのまま表れるとは限りません

陽線や陰線にひげが付いていることもあります

下記のローソク足チャートで、実際に出ているサインを見てみましょう。


1. 安値圏で注目すべき買いサインの「つつみ線」は、長い陽線になればなるほど、上昇への力が強まっていると判断できます。

2. 高値圏で注目の売りサインの「かぶせ線」は、今後の上昇への期待よりも利益を確定したいという心理のあらわれです。

大幅な上昇は、継続して上昇するのではという期待とともに、利益確定の売りも出やすくなります。


まとめ



実際に日々の株価を見ていると、現状が高値圏なのか安値圏なのか判断が難しいこともあるかと思います。

そんなときは、長いスパンのチャートを見て、現在の位置づけを判断してください。

ローソク足の売買判断にはさまざまなパターンがあり、その中には
「ある一定の条件を満たした場合」にこのパターンが出れば売り・買い
という複雑なサインもあります。

今回はその中でも比較的判断のしやすいものに絞ってご紹介しました。

全てのパターンを使いこなせるとより精度の高い判断ができるのは間違いありませんが、まずは第一歩として今回のサインを使いこなしていただければと思います。(執筆者:高橋 珠実)