マイナンバー

【最新版】ふるさと納税にはマイナンバーが必要?申請方法を徹底解説

ふる太くん
ふるさと納税だけではなく、今後色々な場面で必要になってくるマイナンバーについての知識を理解しておこう♪

ふるさと納税で自治体に寄付をした場合、確定申告やワンストップ特例申請の手続きを行うことで税金が控除されます。その手続きにマイナンバーが必要ということをご存知ですか?

マイナンバーは行政が個人の情報を一元管理するために整備した番号で、国民1人1人に異なる番号が割り当てられています。個人情報を管理する非常に重要な番号であるということは広く知られていますが、マイナンバーとは実際にどのようなものなのか、マイナンバーカードを取得していなくても問題はないのか等、詳しくは理解していないという人も多いのではないでしょうか。また、先日マイナンバーの通知カードが廃止されたことから、今後マイナンバーの証明をどのようにすれば良いのか気になっているという人も少なくないでしょう。

そこでこの記事では、ふるさと納税の申請に必要なマイナンバーについて、その仕組みや内容、申請方法、そしてふるさと納税でのマイナンバーの申告方法について詳しく解説していきます。

ふるさと納税とは

ふるさと納税とは、自分が選んで決めた自治体に寄付をする仕組みです。

人々は、生まれ育った土地で学校教育など税金を使った様々なサービスを受けて育ちます。そして大人になってその土地で就職すれば生まれ育った自治体に税金を納めることになりますが、多くの人は東京などの都会に引っ越して就職して都会に税金を納めるため、ふるさとの自治体は税金の収入を得ることができません。そのような状況を改善するために設けられたのが、ふるさと納税です。

ふるさと納税で寄付をすると、その寄付金額のうち2,000円を超えた分については所得税や住民税から控除されます。そしてさらに自治体が用意しているお礼の品をもらえるため、実質的には2,000円の自己負担でお礼の品がもらえるというとてもお得な制度です。

マイナンバー制度とは

マイナンバー

マイナンバー制度は、国民の利便性を高め、行政を効率化し、公平・公正な社会を実現するための社会基盤として総務省が実施している制度です。個人についての様々な情報を整理し、必要に応じて確認できるように管理されているもので、本格的な運用は2016年1月1日に開始されました。

マイナンバー制度では、国民1人1人に個人番号が付けられており、その番号で個人の情報が確認できる仕組みになっています。税金や社会保障、災害などで活用することを主な目的としているもので、これまで「住民票コード」「基礎年金番号」など内容ごとに異なる番号で管理されていた情報が個人番号(マイナンバー)に統一され、一元管理されるようになりました。これによって役所などに提出する書類が簡素化され、行政での手続きの手間も削減されたことにより、国民と行政の双方の手続きが効率化されました。

ふるさと納税の税金控除の手続きにおいても、マイナンバーを申請することで手続きがスムーズに行われるようになっています。

マイナンバーカードと通知カード

マイナンバーに関連するカードには、マイナンバーカードと通知カードの2種類があります。まずは、その違いを確認しておきましょう。

通知カードとは

マイナンバー制度が施行された際に、国民1人1人に通知カードが郵送されました。

通知カードは1人に1枚発行されており、個人番号、氏名、住所、生年月日といった情報が記載されています。通知カードは2020年5月25日に廃止されましたが、今後もマイナンバーカードを証明する書類として使うことは可能です。ただし、通知カードの記載内容は変更できず、氏名や住所が変わった場合にはマイナンバーを証明する書類としても使えなくなってしまうため、注意が必要です。

なお、通知カード廃止にともない、新しくマイナンバーを取得した人への番号の通知方法が変わりました。現在は個人番号通知書という書類でマイナンバーが通知されています。個人番号通知書はマイナンバーを通知する目的のみで使用されるもののため、マイナンバーを証明する書類としては使えません。

マイナンバーカードとは

マイナンバーカードとは、行政が発行するマイナンバーが記載されたカードのことをいいます。通知カードについている個人番号カード交付申請書を使って申請することができる、いわば正式なカードです。

住民票のある自治体の市民課などで本人からの申請によって発行されるもので、カードはプラスチック製。氏名、住所、生年月日といった情報に加え、顔写真も印刷されており、運転免許証などと同様に身分証明書として使うことが認められています。また、マイナンバーカードにはICチップが内臓されており、そのICチップに搭載されている電子証明書はいろいろな場面で活用されています。たとえば、マイナンバーカードがあるとコンビニエンスストアで住民票などを取得することができますが、その際にもこのICチップが使われます。

なお、マイナンバーカードの電子証明書には有効期限があり、期限を過ぎると身分証明書として使うことができなくなるほか、電子証明書を使用する様々な場面で使えなくなってしまうので注意が必要です。有効期限は5年間なので、期限前に更新手続きを忘れず行いましょう。

マイナンバーカードの取得方法

マイナンバーカードを取得するためには、次の4つの方法があります。

① 個人番号カード交付申請書を使って申請する

通知カードの下についている「個人番号交付申請書 兼 電子証明書発行申請書」を使った申請方法です。以下の手順で申請します。

<個人番号カード交付申請書を使った申請方法>
1.表面と裏面に必要事項を記入し、顔写真を貼り付けて申請書を作成します。
2.作成した申請書を、通知カードに同封されている専用の封筒に入れて郵送します。

なお、通知カードを紛失して申請書が手元にない場合は、Webサイト(マイナンバーカード総合サイト)でダウンロードすることができます。封筒もダウンロードできるので、あわせてご利用ください。

また、登録する写真には以下のような条件があるのでご注意ください。

<登録する写真の条件>
– サイズ:縦4.5cm×横3.5cm
– 最近6ヶ月以内に撮影したものであること
– 正面を向いていて、帽子をかぶっていないこと
– 背景がないこと

② スマートフォンを使って申請する

マイナンバーカードは、スマートフォンを使って簡単に申請することができます。

<スマートフォンを使った申請方法>
1.スマートフォンのカメラ機能を使って写真を撮影します。
2.個人番号カード交付申請書に載っているQRコードを読み込みます。マイナンバーカード申請用の専用Webサイトが表示されますので、申請書ID、氏名、メールアドレスなどを入力して申請します。
3.入力したメールアドレスあてにシステムからメールが届きます。記載されているURLからWebサイトを開き、写真添付してを送信します。

③ パソコンを使って申請する

マイナンバーカードは、パソコンで申請することも可能です。

<パソコンを使った申請方法>
1.顔写真をパソコンに保存します。
2.マイナンバーカード総合サイトの「オンライン申請してみよう」のボタンから申請画面に入ります。
3.必要事項を入力し、顔写真を登録して申請します。

④ 街中の証明写真機を使って申請する

駅や街中などにある一部の証明写真機でマイナンバーカードの申請ができます。

<証明写真機を使った申請方法>
1.近隣にある、マイナンバーカードの申請に対応した証明写真機を探します。該当の証明写真機は、マイナンバーカード総合サイトに掲載されています。
2.証明写真機の「個人番号カード申請」というボタンをタップし、画面の指示にしたがって申請します。

ふるさと納税の手続きにはマイナンバーが必要?

ふるさと納税で税金の控除を受けるためには、確定申告またはワンストップ特例申請が必要です。どちらの手続き書類にもマイナンバーの記入欄があり、提出時にはマイナンバーを証明する書類を添付することになっています。

ふるさと納税でマイナンバーを証明する書類とは

確定申告の場合

確定申告時には、次の書類を添付します。

<マイナンバーカードを持っている場合>
– マイナンバーカード(またはマイナンバーカード両面の写し)<マイナンバーカードを持っていない場合>
– 通知カード、マイナンバーが記載されている住民票の写しのうちいずれか1つ
– 身元確認書類(運転免許証、保険証、パスポート等)

ワンストップ特例の場合

ワンストップ特例申請の際には、次の書類を添付します。

<マイナンバーカードを持っている場合>
– マイナンバーカード両面の写し<マイナンバーカードを持っていない場合>
– 通知カードの写し、個人番号通知書の写し、マイナンバーが記載されている住民票の写しのうちいずれか1つ
– 身元確認書類(運転免許証、保険証、パスポート等)

マイナンバーを個人番号通知カードで証明する場合の注意点

通知カードは2020年5月25日に廃止され、それにともないマイナンバーの証明に通知カードを使用する場合には制限が設けられました。

現在は、通知カードに住民票の記載内容と異なる氏名や住所等が記載されている場合には、マイナンバーの証明書類として認められないことになっています。

マイナンバーカードや通知カードを紛失したらどうする?

通知カードを紛失した場合

通知カードを紛失したら、速やかに居住している自治体の役所に届出をします。

なお、通知カードには再発行の制度がないため紛失した場合に再発行はできませんが、万が一通知カードを紛失しても次のいずれかの方法でマイナンバーを証明することは可能です。

<通知カードを紛失した場合のマイナンバーの証明方法>
1.マイナンバーカードを取得します。マイナンバーカードがあれば、通知カードは不要になります。
2.マイナンバーが記載された住民票の写しでマイナンバーを証明することも可能です。

マイナンバーカードを紛失した場合

マイナンバーカードを紛失した場合には、再発行が可能です。なお、マイナンバーカードは1回目は無料で発行できますが、2回目以降は有料になりますのでご注意ください。

<マイナンバーカードの再発行手順>
1.個人番号カードコールセンターに電話をかけ、マイナンバーカードを無効にする手続きを行います。
2.居住している自治体の役所で再発行の手続きをします。

なお、通知カードとマイナンバーカードは個人情報を扱う重要なカードです。悪用されるのを防ぐためにも、紛失時には必ず速やかに警察に届けましょう。

マイナンバーカードの住所変更方法は?

マイナンバーには住所が記載されており、引っ越しをした際には住所変更の手続きが必要です。引っ越し前、引っ越し後の住所によって手続きが異なりますので、それぞれの場合の手続き方法をご紹介します。

国内の異なる自治体に引っ越す場合(転出時)

国内で異なる自治体に引っ越しをする場合、マイナンバーの有無にかかわらず転居前に住んでいた自治体の役所に転出届を提出します。なお、転出時には、マイナンバーカードについての特別な手続きはありません。

国内の異なる自治体に引っ越す場合(転入時)

国内で異なる自治体に引っ越しをした場合、引っ越し先の自治体に転入届を提出します。その際にマイナンバーカードの住所変更も必要になるため、マイナンバーカードを持参して手続きをします。なお、マイナンバーカードの住所変更をする際にはカード発行時に届けた暗証番号が必要になるため、用意しておきましょう。

居住している自治体内で引っ越す場合

同じ自治体内で転居をする場合は、居住している自治体の役所に転居届を提出します。その際、マイナンバーカードの住所変更も必要になりますので、マイナンバーカードを持参しましょう。

国内から海外に引っ越す場合(転出時)

海外に住んでいる人はマイナンバーカードを持つことはできないため、国内から海外に引っ越す場合には、マイナンバーカードを返納する必要があります。居住している自治体の役所に転出届を提出する際に、マイナンバーカードを持参して返却しましょう。

海外から国内に引っ越す場合(転入時)

海外から国内に引っ越した場合は、転居の時期などによって対応が異なります。

<2015年10月5日以降に海外に転出して再び転入した場合>
2015年10月5日時点で国内に居住していた人が海外に転出した場合、既にマイナンバーが付番されています。マイナンバーは一度決まると変わることはないため、日本に戻ってきた際には転居前と同じ番号が使われることになります。ただし、転居前に使っていたマイナンバーカードは転出時に無効になっていますので、マイナンバーカードが必要な場合は新しく取得する必要があります。

<上記以外の場合>
2015年10月5日以降に日本に居住した履歴のない人が海外から転入した場合には、マイナンバーがないため新しく付番され、個人番号通知書が送られます。ただし、個人番号通知書はマイナンバーの証明に利用することのできない書類のため、ふるさと納税の申請をする場合はマイナンバーカードまたはマイナンバーが記載された住民票の写しが必要です。

ふるさと納税の手続きの手順

ここで、ふるさと納税の手続き方法を確認しておきましょう。ふるさと納税の手続きには難しい点はありませんが、注意が必要なポイントがあります。手続きを誤って損をすることのないよう、注意点を確認しておくことをおすすめします。
ふるさと納税とは

1.自分の寄付限度額を確認する

ふるさと納税で寄付をすると税金が控除されますが、控除される金額には上限(寄付限度額)が設けられています。1年間(1月から12月)に寄付をした合計額が寄付限度額を上回っている場合は、限度額を超えた金額については税金の控除を受けることができないため注意が必要です。

寄付限度額は所得などから算出することができます。目安となる金額が総務省ふるさと納税ポータルサイトに記載されていますので、事前にチェックしておきましょう。また、ふるさと納税サイトのシミュレーションを利用すると、さらに詳しい金額を確認することもできます。寄付限度額については、こちらのページで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

2.ふるさと納税の寄付をする

ふるさと納税の寄付は、「ふるさとチョイス」「さとふる」「ふるなび」「ふるさとプレミアム」などのふるさと納税サイトで行うのが便利です。ふるさと納税サイトでほしい返礼品を選び、画面上で寄付の手続きをします。

なお、寄付申し込みのページに「ワンストップ特例を利用する」というチェックボックスが表示されることがあります。ワンストップ特例申請を希望する場合は、チェックを入れて申し込むと必要書類(寄附金税額控除に係る申告特例申請書)が自治体から届きます。なお、もしチェックを入れ忘れてしまった場合には、総務省ホームページなどでダウンロードすることも可能です。

3.返礼品を受け取る

寄付先の自治体から返礼品が届いたら、寄付金受領証明書が同梱されていることを確認します。寄付金受領証明書は、自治体に寄付をしたということの証明になる書類です。紛失しないように大切に保管しておきましょう。

なお、たとえばクーポンコードがメールで届くようなタイプの返礼品を申し込んだ場合には、返礼品と同梱ではなく寄付金受領証明書のみが届くこともあります。

4.税金控除の手続きをする

ふるさと納税で税金の控除を受けるためには、手続きが必要です。寄付をしただけでは税金は控除されませんので、期限までに手続きを行いましょう。なお、この手続きの際にマイナンバーの記入が必要ですので、通知カードやマイナンバーカードを紛失してしまった人はマイナンバーが記載されている住民票の写しを取得する必要があります。ふるさと納税の税金控除の手続きについては、こちらのページで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

まとめ

ふるさと納税の手続きに必要なマイナンバーについて解説しました。
個人の税金に関する情報はマイナンバーで管理されているため、ふるさと納税の申請の際にもマイナンバーの記入、およびマイナンバーを証明する書類の提出が必要です。なお、マイナンバーカードは本人からの申請により発行されますが、取得の義務はありませんが、マイナンバーカードを持っていると様々な場面で便利な場合もあるため、取得する人も増えています。マイナンバーカードの有効期限は5年間なので、注意して使用しましょう。

<出典>この記事は、総務省ホームページを参照して作成しています。

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平成29年分確定申告の主な変更点6つ。セルフメディケーション税制はおススメです。

毎年恒例ですが…確定申告とは?



確定申告の手続きの流れ。

1. 前年1月から12月までの総収入から社会保険料などを引いて所得を計算

2. 所得に税率をかけて所得税を計算

3. 納める予定の税金などがある場合には税金の支払い

4. 源泉徴収された税金から払いすぎ税金がある場合は還付金を受け、過不足を調整する

確定申告をする人


毎年、2月中旬から3月中旬に前年1月から12月までの事業所得や不動産所得などがある人が確定申告を行います。

事業所得や不動産所得などがない会社員が医療費控除や住宅ローン控除などを行う還付申告は、2月中旬から3月中旬に関わらず、5年以内であれば行うことができます

会社員の場合


通常、会社員は会社で行う年末調整で税金の払いすぎや税金の支払不足を清算します。

提出漏れや高額医療も対応


保険料の控除証明書を提出漏れしたときや住宅ローン特別控除(初年度)を受ける時、医療費が高額だったときなどは確定申告や還付申告で対応します。

マイナンバーも導入


平成28年1月以降は、確定申告にマイナンバーを記載することとなりました。

郵送の時は本人確認書類のコピーも同封する必要があります

参考記事:確定申告しなきゃいけない人、義務は無くともした方が得する人 あなたはどっち?


確定申告の流れ

確定申告の大まかな手順をおさらいしてみましょう。

1. 住所、氏名、生年月日、マイナンバーなどを記入

2. 収入金額など、所得金額を計算

3. 所得から差し引かれる金額(所得控除)を計算

4. 税金を計算

収入から所得控除を引き所得を算出、所得に所得税率を掛けて所得税額を計算

≪クリックして拡大≫


5. その他(配偶者や扶養親族の合計所得金額など)、延納する場合届け出、還付される場合受取口座を書く。

6. 住民税に関する事項を書く。

参考記事:確定申告でよく使われる「控除」って何? 確定申告書の作成の仕方(画面写真付き)、主だった「控除」についてもご説明します


変更1:平成30年の所得より、配偶者控除・配偶者特別控除の変更

平成30年の所得より、「配偶者控除」に所得制限が付き、「配偶者特別控除」が引き上げされることになりました。

従って平成29年所得の確定申告(平成30年2月から3月)では変更前の配偶者控除・配偶者特別控除を使って税金を計算します



配偶者控除は大黒柱(主に夫)の所得が多くても、配偶者(主に妻)が38万円以内の所得であれば、大黒柱の所得税計算のときに配偶者の年齢に基づく配偶者控除(38万円または48万円)を使うことができます

参考記事:配偶者控除に所得制限がついて「配偶者特別控除額」が引き上げに 「税金の壁」とパート主婦の働き方はこう変わる(年収別表で解説)


変更2:医療費控除の変更とセルフメデュケーション税制の創設

医療費控除とセルフメデュケーション税制はどちらかを選びます。

1. 医療費控除について、医療費明細や通知書を添付するよう改正

その適用を受ける者は、医療費の明細書または医療保険者などの医療費通知書を確定申告書の提出の際に添付しなければならないことになりましたが、今までの医療費の領収書の添付又は提示によっても医療費控除を受けることができます。

2.セルフメディケーション税制(特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例)の創設

セルフメディケーション税制とは、健康維持や病気予防に取り組む個人が、自分自身と生計同一の家族や親族が一定のスイッチOTC医薬品(特定一般用医薬品など)を1万2,000円超えて購入したときに、超える額(上限8万8,000円)を総所得金額から差し引く制度です。

セルフメディケーション税制の適用を受ける人も医療費の明細書又は医療保険者などの医療費通知書、または医療費の領収書(レシート等を含む)で確定申告ができます。

セルフメディケーション税制と従来の医療費控除はどちらかを選択します。


変更3:高額所得者の給与所得控除が引き下げに

給与所得控除について、給与収入1,000万円を超える場合の給与所得控除額が230万円から220万円に引き下げられました。

平成29年分について年収1,200万円の人は年2万2,000円の増税です。

高所得者の給与所得控除は引き下げです。


年収1,200万円なら、平成30年分は配偶者控除も38万円から26万円に引き下げになるので、更に2万7,600の増税にです。


変更4:住宅ローン等の所得税額特別控除



住宅ローン等の所得税額特別控除は、計算後の所得税額から直接差し引くことができるため、より節税効果が高い控除です。

1. 住宅ローン等の所得税額特別控除にならない借入金利率が引き下げ

住宅ローン等の所得税額特別控除等について見直しがありました。

会社員等が会社などから貸付けを受けた住宅借入金等のうち、住宅ローンなどの所得税額特別控除の適用対象とならない住宅借入金などに係る利率が0.2%未満(改正前:1%未満)に引き下げられました。

平成29年1月から住み始めた自宅の住宅ローン等を会社員が会社から住宅借入金等を0.8%や0.9%(1%未満)で借りた場合、住宅ローン等の特別控除を使い所得税額から差し引くことができます。

ただし、平成28年12月までに住み始めた自宅の住宅ローンなどは、1%未満の借入金が住宅ローン等の特別控除などの対象外です。

0.8%や0.9%(1%未満)で借りていた場合、住宅ローン等の所得税額特別控除を使うことができず、所得税額から差し引くことができません。

2. 災害により家を失った場合の住宅ローン等の所得税額特別控除

平成28年分までの住宅ローン等では、家が災害により住めなくなった場合には、住めなくなった年に限り住宅ローン等の所得税額控除を使えました。

平成29年分からは、災害によって住めなくなった年以後も災害にあった家に係る適用年について、原則住宅ローン等の所得税額控除の適用を受けることができます

いくら所得税額から差し引けるかは居住年によっても異なりますが、以下の表をご参照下さい。


≪クリックして拡大≫


・ 居住年によって異なる住宅ローン等の特別控除

・ 所得税額から、表に基づく特別控除額を差し引く

・ 特に多額の所得税を支払っている人は節税効果が高い


変更5:延滞税率の見直し

確定申告をした後に減額更生(所得税を少なくする修正)がされ、その後更に増額更正等(所得税を多くする修正など)があった場合は、
多くなった所得税額を支払うべき納付日の翌日(原則3月16日)から当該増額更正など(所得税を多くする修正等)までの間は、延滞税を課さない
こととなりました。

この延滞税率の見直しは、平成28年分の確定申告(納期限は平成29年3月15日)から適用されます。


変更6:加算税制度についての見直し

税務署より税金を調査する通知があり、なおかつ、その調査により所得税額の変更や決定があることを予想する前に修正した確定申告がされた場合、
過少申告加算税の割合(改正前:0%)は原則5%とします。確定申告期限(原則3月15日)の後の確定申告又は修正申告を行った場合の、無申告加算税の割合(改正前:5%)については原則10%
となりました。


平成29年分確定申告での変更点



一番大きいのは、セルフメディケーション税制が創設されたことです。

今までの医療費控除には「病気に対する予防にかかったお金」は認められていませんでした。

セルフメデュケーション税制は「病気予防をした上で特定の薬品を購入した場合」に医療費控除として認められます

医療費が10万円以上かかっていなくても所得から差し引くことができ、減税につながります。

2020年(新元号元年?)1月からは、基礎控除の引き上げや給与所得控除や青色申告控除の引き下げなども控えており、所得税関係の改正には目が離せませんね。(執筆者:拝野 洋子)

「過払い遺族年金」(受給資格がない人への支給)は18億円以上 マイナンバーで過払いが判明したら返還を求められる

「遺族年金失権届」



夫の死亡によって受給権が発生した、遺族年金(遺族基礎年金、遺族厚生年金など)を受給している妻が、再婚(事実婚を含む)した時は、その遺族年金の受給権は消滅します。

また親の死亡によって受給権が発生した、遺族年金を受給している子供が、18歳に達した日以後の最初の3月31日を迎えた時は、1級または2級に該当する障害状態にある場合を除き、その遺族年金の受給権は消滅します。

そのためこのような失権事由に該当した日から10日または14日以内に、住所地の年金事務所などに対して、「遺族年金失権届」という書類を提出しなければならないのです。

この手続きをきちんと実施していないため、失権した後も遺族年金の支給が続き、過払いが発生していることが、会計検査院の調査で発覚しました。


約1万人を抽出した調査では、過払いの遺族年金は約18億円と判明

会計検査院は遺族年金の受給者(約540万人)のうち、昨年度までの3年間の受給者である約1万人を抽出し、姓の変更や遺族年金失権届の提出状況を、住民基本台帳ネットワークや戸籍情報を活用して調査しました。

その調査結果によると、再婚などによって遺族年金の受給権が消滅しているにもかかわらず、遺族年金の支給が続き、合計で約18億円が過払いになっているとわかったのです。

また過払いが発生した理由と、その理由別の人数や金額は、次のようになっております。

・ 失権届の提出が遅れた:967人(約17億567万円)

・ 失権届を提出しなかった:25人(約1億6,019万円)

・ 失権届に記載された再婚日などが間違っていた:7人(約760万円)

これは約1万人を抽出した調査結果なので、実際に発生している過払いの人数や金額は、これより確実に増えると推測されるのです。




年金に関連した時効は「2年」または「5年」の2種類がある

国民年金法や厚生年金保険法を読むと、
「保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利」
は、原則として2年が経過した時に、時効によって消滅すると記載されております。

また「保険給付を受ける権利」は、原則として5年が経過した時に、時効によって消滅すると記載されております。

つまり
・ 日本年金機構が年金制度の加入者に対して、保険料などを支払ってくださいとお願いできるのが「2年」

・ 年金制度の加入者が日本年金機構に対して、年金を支給してくださいとお願いできるのが「5年」
なのです。

今回の時効は何年?


今回のような過払いの年金は、「保険料その他この法律の規定による徴収金」の中に記載されている、徴収金の一種と考えられるので、時効は2年です。

そうなると年金の過払いを受けた方は、年金の法律のうえでは、過去2年分だけを返還します

ただ過去に発生した類似のケースを調べてみると、過払いの年金を会計法の規定による「不正受給等に係る返納金」と位置づけ、この時効である5年を適用しているので、過去5年分を返還する必要があるのです。

しかしこのように期間の長い時効を適用しても、約18億円の過払い年金のうちの約8億円は、すでに5年の消滅時効が成立しているため、回収不能です




過去には死亡した事実を把握できずに、年金の過払いが発生している

年金の過払いは今回が初めてではなく、直近では2年くらい前に全国各地で発覚して、大きな社会問題になりました。

それは年金の受給者が死亡した事実を、その家族などが隠したため、年金の過払いが発生したというものです。

この時には両親が死亡したのを隠して、約50年も過払いの年金(総額で約5,100万円)を受け取っていた80代の女性が、詐欺などの疑いで逮捕されました。

今回の遺族年金の過払いとは違い、不正行為によって発生した過払いなのですから、全額返還を求めてもおかしくはないと思います。

しかし上記のように「不正受給等に係る返納金」と位置づけても、時効は5年ですから、過去5年分の返還を求めるのが限界になるはずです。

この女性は市役所に対して、両親の死亡届をきちんと提出していたのに、日本年金機構は不正受給を約50年も見抜けなかったという点には、さらに驚きを感じるのではないでしょうか?


2018年からはマイナンバーで、日本年金機構と自治体が情報連携へ

政府は2017年11月10日に、日本年金機構がマイナンバーを活用して、自治体と情報連携を可能にする政令を閣議決定しました。

これにより例えば

・ 年金事務所で年金を請求する前に、市区町村の窓口まで行って、課税証明書などを取得する必要がなくなります。

・ 市区町村の窓口で生活保護を申請する際に、年金関連の書類を持参する必要がなくなります。

こういった年金分野でのマイナンバーを活用は、2018年1月から稼働テストを開始し、3月以降に順次導入していく予定です。


マイナンバーによる情報連携は、過払いの発生を防止する効果がある



マイナンバーにより日本年金機構と自治体の情報連携が、現在よりも強化されれば、
市区町村に婚姻届や死亡届が提出されているのに、日本年金機構が結婚や死亡の事実を把握できず、年金の過払いが発生する
などといったことは、少なくなっていくと思うのです。

また日本年金機構が年金の過払いの有無を調べるのが、現在よりも容易になるはずであり、過払いが見つかれば過去5年分については、返還を求められます

ですからマイナンバーが年金分野で活用される前に、
「〇〇年金 失権事由」
などといったキーワードで検索して、年金の過払いを受けていないかを、調べておいた方が良いかもしれません。(執筆者:木村 公司)

【2018年1月】いよいよ預金口座とマイナンバーが紐づく「預貯金口座付番制度」が始まる

2018年1月から「預貯金口座付番制度」がいよいよ始まります。

今回は、その内容についてお話したいと思います。




「預貯金口座付番制度」とは?

預貯金口座付番制度とは、簡単にいえば、預貯金口座とマイナンバーを紐づけて管理する制度のことです。

マイナンバー導入の大きな目的の一つである正確な所得把握を実現するのに必要不可欠とされてマイナンバー法が改正、銀行口座への付番が決定したのです。

その制度がいよいよ始まるわけですが今回は、金融機関側が預貯金口座と名義人のマイナンバーを紐づけて管理することが開始されるだけで、顧客側のマイナンバー提供が「義務化」されたわけではありませんのでそこは勘違いのないようにしてください。

(ただし、今後マイナンバー提供の「義務化」への動きに向かうことが見込まれています)


この制度で何が変わるのか?

では、この制度が始まることで何が変わるのかお伝えします。

金融機関におけるマイナンバーへの対応が大きく変わります


たとえば、
・ プライバシーポリシーの改定等
・ 預貯金付番のために、顧客に対してマイナンバーの提出を求めることができるようになる
・ 付番作業フローと取扱区域の見直し
・ 付番した預貯金データベースの取扱いの見直し
・ ペイオフ時の資料提出

マイナンバーによる行政機関等の調査が可能になる


たとえば、
・ 社会保障制度における資力調査
・ 税務執行における資力調査

こうみてみると、今回は管理・調査する側の対応の変化ばかりのようです。


利用範囲は法律で限定されています

この制度が始まるからといって、無制約に利用できるわけではありません。

これまで通り、マイナンバーについては法律で利用目的が社会保障・税・防災に限定されていることに変わりはなく、そのうえでの今回の制度開始です。

預貯金口座付番では、税務調査・資力調査・保険事故時の債権額把握のみが利用目的です。

下記のような目的利用は違法です

【金融機関】
× マイナンバーを使用しての営業目的や財産管理として使用
× 金融機関担当者以外の閲覧(金融機関内でのマイナンバーの情報共有)

【行政機関等】
× 税務調査・資力調査・保険事故時の債権額把握以外での使用




今後の動向には注視することが必要です!

このように今回の制度開始においては、管理・調査側の対応への影響がほとんどで、顧客側の対応への影響はほぼないと言えます。

番号付番のためのマイナンバー提供の申し出には嫌なら拒否すればいいだけです

しかし、2021年以降は義務化することも目指しており、さまざまな議論がでてきていることも確かです。
 
・ 休眠口座への対応
・ 付番された銀行口座における利子課税の優遇措置
・ 付番されていない口座の取引制限。など

税や社会保障の公平・公正を図るためにこれらの制度が必要であることは理解できます。

しかし、管理のずさんさや不詳事件等による情報漏えいのセーフティネットの欠如、国や行政による資産把握強化によるデメリットも考えないわけにはいきません。

今後の動向によっては、個人に多大な不利益をもたらしかねません。度々不祥事件等が起こる年金制度のようになってはなりません

注視してみていかなければならないのではないでしょうか。(執筆者:小木曽 浩司)